トイレがつまってしまったら薬剤でつまりを解消できる場合があります。市販でも多くの薬剤が販売されているため、万が一トイレつまりのトラブルが起きたときは、薬剤を使用すればいいとお考えの方もいるかもしれません。
しかし、実際には、薬剤で解消できるトイレつまりとそうではないものがあることをご存知でしたか?
そこで本記事では、市販されている薬剤で解消できるトイレつまりについてご紹介します。あわせておすすめの薬剤もご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- トイレつまりを解消する薬剤を知りたい人
- 薬剤の正しい使い方を知りたい人
- おすすめの薬剤を教えてほしい
トイレつまりの症状によって使用する薬剤は違う
症状や原因によってトイレのつまりに対する適切な対処法や使用すべき薬剤は異なります。
トイレつまりの症状には以下の4つがあります。
- 軽度のトイレつまり
- 重度のトイレつまり
- 尿石によるつまり
- 異物によるつまり
まずはじめに、それぞれの症状や適切な薬剤での対処法について詳しく説明します。
軽度のトイレつまり
軽度のトイレつまりは、一般的にはトイレットペーパーや排泄物などが原因で引き起こされるつまりであるため、完全につまっているわけではないですが、水の流れが良くない状態です。
この状態では、手に入りやすい一般的な道具や薬剤でつまりを解消することができる場合があります。
対処法
- ラバーカップ(すっぽん):ラバーカップを使用して、排水口を押したり引いたりすることで、つまりを解消できることがあります。
- 手動での除去:目に見える状態であれば、ゴム手袋などで手を防護しながら手で取り除くことで、つまりを解消することができます。
- ・重曹と酢:重曹と酢を混ぜることで中和作用により泡が発生します。その泡により異物を溶かし、つまりを解消することができます。
- ・中性洗剤:中性洗剤は、食器用洗剤などに多く見ることができます。中性洗剤の使用は、危険が少ないのもメリットです。
重度のトイレつまり
重度のトイレつまりは、一般的な道具での対処や、薬剤の使用だけでは解消が難しいことが多い傾向にあります。特に水がまったく流れない、逆に水位が上昇してしまうといった時は、重度なつまりと思ってください。
この場合、より強力な薬剤を用いることが必要となります。
・次亜塩素酸ナトリウムの利用
次亜塩素酸ナトリウムは、強力なアルカリ性分を持つ薬剤であり、有機物を分解・溶解させる効果があります。
以下は、次亜塩素酸ナトリウムを用いたトイレつまりの解消方法です。
- 次亜塩素酸ナトリウムの準備:次亜塩素酸ナトリウムを取り扱う際は、取扱いに注意し、指示や安全性についての情報をよく読んでください。
- 適量の次亜塩素酸ナトリウムをトイレに注入:指定された量の次亜塩素酸ナトリウムをトイレの排水口に注入します。この際、指示された量を守ることが重要です。
- 時間を置く:次亜塩素酸ナトリウムを注入した後、一定の時間(通常は指定された時間)待ちます。これにより、次亜塩素酸ナトリウムがつまりを分解する効果が発揮されます。
- 水で流す:次亜塩素酸ナトリウムを注入した後、十分な量の水を流して、つまりが解消されたことを確認します。
・水酸化ナトリウムの利用
水酸化ナトリウムも、アルカリ性を持つ薬剤であり、有機物を分解・溶解させる効果があります。
以下は、水酸化ナトリウムを用いたトイレつまりの解消方法です。
- 水酸化ナトリウムの準備:水酸化ナトリウムを取り扱う際は、取扱いに注意し、指示や安全性についての情報をよく読んでください。
- 適量の水酸化ナトリウムをトイレに注入:指定された量の水酸化ナトリウムをトイレの排水口に注入します。この際、指示された量を守ることが重要です。
- 時間を置く:水酸化ナトリウムを注入した後、一定の時間(通常は指定された時間)待ちます。これにより、水酸化ナトリウムがつまりを分解する効果が発揮されます。
- 水で流す:水酸化ナトリウムを注入した後、十分な量の水を流して、つまりが解消されたことを確認します。
・パイプクリーナーの利用
トイレ専用の強力なパイプクリーナーを使用して、頑固なつまりを溶かすことが可能です。こちらもアルカリ性のものを選んで使用するようにしましょう。
尿石によるつまり
尿の成分が固まってできる石状の尿石がトイレの排水口をつまらせている場合には、尿石の溶解や除去が必要です。この場合、酸性洗剤を使用することをおすすめします。
市販されている酸性洗剤であれば、サンポールやデオライトが有名です。ただし、酸性洗剤を取り扱う際は、安全を考慮し適切な方法で使用する必要があります。
注意事項
- 酸性洗剤は強力な薬剤であり、正しい量と方法で使用することが重要です。指示や安全性についてよく理解し、取り扱いに注意してください。
- 薬剤を使用する際には、手袋や保護メガネなどの適切な安全対策を取ることが必要です。
- トイレの機械部品やパーツに悪影響を及ぼす可能性があるため、適切な酸性洗剤を選び、注意して使用してください。
- 塩素系の洗剤と混ぜると有毒ガスが発生するので、絶対に混ぜないようにしましょう。
固形物によるつまり
トイレに流されてはいけないものが排水口やパイプにつまることによって引き起こされる固形物によるトイレつまりは、薬剤で解消されることはないので注意してください。
市販薬剤でトイレつまりを解消する際の注意点
トイレつまりを解消する際に、市販の薬剤を利用しすることは一般的かつ効果的であるといえます。しかし、正しく使用しないと問題を悪化させてしまう可能性があるため、使用時には以下の注意点を厳守することが重要です。
薬剤の説明書・成分を確認しておく
市販薬剤を使用する際は、必ず説明書や成分表をよく読み、薬剤の効果や使用方法、適量、副作用などを把握することで、適切に利用しましょう。説明書に記載された指示に従うことが大切です。
薬剤同士を混ぜない
異なる薬剤を同時に使用することは避けましょう。薬剤同士が化学反応を起こす可能性があり、予期せぬ副作用や有害な物質の生成を引き起こしたり、効果が減弱したりすることがあるからです。
薬剤で必ずしもトイレつまりは解消しない
市販薬剤を使用しても、必ずしもトイレつまりが解消するとは限りません。薬剤の種類や原因、つまりの度合いによって効果が異なるためです。
特に重度のつまりや異物によるつまりなど一部のケースでは、薬剤単体での解消が難しい場合もあるので注意が必要です。この際は、別の解消方法を試したり、専門業者に依頼したりすることが必要となります。
悪臭が続いているような場合は他に原因がある可能性もあります。
そのような場合は『トイレが急に下水臭くなった時の対策と悪臭がする原因を徹底解説』で解説しています。
トイレつまりに有効な市販薬剤と使い方
トイレつまりは、効果的な市販薬剤を使用することで解消することができます。
ここからは、トイレつまりに有効な市販薬剤とそれぞれの使い方について詳しく説明します。
重曹と酢
トイレつまりを解消するために、重曹と酢は効果的と言われています。重曹はアルカリ性、酢は酸性であり、組み合わせることによって排水管内のつまりを分解し、さらに臭いも取り除くことができます。
使い方
- まず、トイレの流し水を一部抜いて、水面が少し下がるようにします。
- 重曹を約1カップ分トイレの中に注ぎます。
- 次に、酢を約2カップ分トイレに注ぎます。
- 重曹と酢が反応する泡が発生するので、しばらく放置します(約30分から1時間)。
- 最後に、温水を使って十分な量の流し水を流し、つまりが解消されたことを確認します。
パイプユニッシュ
パイプユニッシュは排水管のつまりを解消するための強力な薬剤で、瞬時につまりを溶解させます。有害物質を含まない環境にやさしい製品もあります。
使い方
- パッケージの指示に従って、適量のパイプユニッシュをトイレに注ぎます。
- 指定された時間(通常は15分から30分)放置します。
- 指定された時間が経過したら、温水を使ってトイレを流し、つまりが解消されたことを確認します。
ピーピースルー
ピーピースルーはトイレの水流を改善し、つまりを予防するための薬剤です。毎日の使用で排水管を清潔に保ち、つまりのリスクを低減します。
しかし、ピーピースルーはあくまでも油分を取り除くためのものなので、思うように効果が発揮されない場合があることも覚えておきましょう。
使い方
- ピーピースルーの指定量をトイレの水タンクに注ぎます。
- 通常通りトイレを使用することで、薬剤が徐々に流れて排水管を清潔に保ちます。
デオライト
デオライトは先ほどもご紹介した通り、尿石を解消するために使用される薬剤です。酸性度が強いので、素手で作業を行わず手袋をはめ、換気をしながら作業をするようにしてください。
使い方
- 水を抜く
- パッケージの指示に従って、適量のサンポールをトイレに注ぎます。
- 指定された時間(通常は30分から1時間)放置します。
- 指定された時間が経過したら、ブラシでこすったあと温水を使ってトイレを流し、つまりが解消されたことを確認します。
サンポール
サンポールは尿石や黄ばみを解消するための市販薬剤です。使い方も簡単で、パッケージの指示に従って適量のサンポールをトイレに注ぎ、ブラシでこするだけです。
ただし、強力な尿石には効果は薄いかもしれません。
食器用洗剤
特に中性の食器用洗剤は、油脂や汚れを分解する力を持つため、付着したばかりのトイレ汚れの解消に効果があります。明らかに軽度のつまりであるという場合には、食器用洗剤を活用してみても良いかもしれません。
使い方
- 50~100cc食器用洗剤をトイレに注ぎます。
- 温水を使って洗剤を十分に流し、しばらく放置します(約15分から30分)。
- 最後に、流し水を使ってトイレを洗浄し、つまりが解消されたことを確認します。
パイプクリーナー
パイプクリーナーは、排水管のつまりを効果的に解消するための強力な薬剤であり、特に頑固なつまりに対して有効です。
ただし、パイプクリーナーは用途別になっているため、トイレ用のものを選び、使用する必要があります。
使い方
- パッケージの指示に従って、適量のパイプクリーナーをトイレに注ぎます。
- 指定された時間(通常は30分から1時間)放置します。
- 指定された時間が経過したら、温水を使ってトイレを流し、つまりが解消されたことを確認します。
トイレクリーナー
トイレクリーナーは主にトイレの清潔を保つための製品です。つまりの解消をするための製品ということではないので注意してください。
トイレクリーナーを使用し、こまめに清掃をすることで日頃からトイレをメンテナンスし、つまりを予防することができます。シートタイプと液体タイプがあるので、お好きな方を利用してみてください。
バイオ洗浄クリーナー
バイオ洗浄クリーナーは強力な中性洗剤で、環境にも人にもやさしい製品です。こちらもトイレクリーナー同様、直接つまりを解消するための製品ではありませんが、尿石付着を防止する作用があるため、定期的な清掃により、尿石によるつまりを予防できます。
薬剤で解決できないトイレつまりとは?
トイレつまりは、様々な原因によって引き起こされますが、特定の状況下では薬剤の使用だけでは解決できないこともあります。
水に溶けない固形物
トイレに流せるもの以外の固形物(プラスチックやおもちゃなど)がトイレに流されると、それが排水管でつまりの原因となります。もちろんこれらの物質は、薬剤によって溶解されることはありませんので注意しましょう。
大量の紙づまり
トイレットペーパーや水に流せる製品など、水に溶けるものでも大量に流すとつまりの原因となります。もし大量に紙がトイレにつまってしまったら、通常のトイレクリーナーや薬剤でも溶解するのは難しうので、薬剤以外の解消方法を実践する必要があります。
排水管内のつまり
トイレから外の排水管、下水道、または建物の配管自体に問題がある場合、薬剤だけでは解決できません。仮に排水管内に固形物や異物がつまっている場合、取り除く必要があるので、専門業者に依頼しましょう。
まとめ
この記事では、トイレつまりを解消する薬剤について解説してきました。
トイレつまりは薬剤で解消することは可能ですが、取り扱いを誤ると危険なものがあるので注意が必要です。もし使用する際は、注意書きをよく読み、安全に配慮して使用しましょう。
また、トイレのつまりを起こさないための日頃のメンテナンスも重要です。快適な生活を脅かすトラブルを避けるためにも、今回ご紹介したメンテナンス方法を実践するようにしてください。
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