立ち上がった瞬間にポケットの中のものが便器に落ちてしまったなど、トイレに物を落としてしまうトラブルは比較的よくあるケースです。
しかしトイレに落としたものが《水に溶けない異物》の場合、対処法を間違えると状況をさらに悪化させてしまうので注意が必要です。
専門の修理業者に依頼すれば簡単に解決できますが、費用がかかってしまうことから自分で解決したいといった方もいらっしゃると思います。
そこで本記事では、トイレに異物を落としてしまった時の対処法について詳しく解説していきます。
- トイレに異物をがなしてしまった人
- 異物を流したときの対処法を知りたい人
- 解決しない時の対処法を知りたい人
トイレつまりを引き起こす異物とは?
トイレつまりを引き起こす可能性のある異物は、水に溶けないものがほとんどです。
- 残飯・嘔吐物
- 尿石などの汚れ
- おしりふき
- 水に流せるお掃除シート
- 犬や猫などペットのトイレ・生理用品・おむつ
- 子供のおもちゃ
よくあるのがポケットに入れたままのスマートフォンやボールペンなどを落としてしまったというケースです。
その他に生理用品や子供のおもちゃ、残飯などの固形物、汚れの蓄積によって形成される尿石もつまりの原因となります。
また、水に溶けるというコンセプトで人気商品となっているおしりふきやお掃除シートなども、大量に流すとつまりの原因となります。
ティッシュペーパーって異物なの?
ティッシュペーパーはトイレットペーパーと違い水に溶けない物質で作られているので、トイレつまりを起こしやすい原因の一つとして挙げられることをご存知でしょうか?
また、一部の海外製のトイレットペーパーは日本製のものと比べ品質が劣る場合があり、トイレにつまりやすいことが知られています。
したがって、トイレのトラブルを避けるためには、ティッシュペーパーや品質の悪いトイレットペーパーの使用を控え、適切に廃棄するよう心がけましょう。
同じ排出物でもペットの便はトイレに流すのはNG行為
ティッシュペーパーと同じくペットの糞もトイレに流してはいけません。
犬や猫の糞は人間の便と異なり、水に溶けにくい毛が混じっていたり、小枝や草などが混ざっていることもあるからです。
もし、ペットの糞をトイレに流してしまうと、毛や草などが排水管内で徐々に絡まり、つまりを引き起こしてしまう可能性が高くなります。
ペットの糞は専用の袋や容器に収めて、一般のゴミとして処理するようにしましょう。
異物を流してしまった時の対処法
次にトイレに異物を流してしまった場合の正しい対処法をご紹介します。
手で取り出す
もし誤って異物をトイレに流してしまっても、すぐであれば入り口付近にとどまっている可能性があります。
ゴム手袋をした上で排水口に手を入れ、手の届く範囲で異物がないか探ってみてください。
もし感触があるようでしたら、直接取り出すことができるかもしれません。
手で取り出すときの注意点
手で異物を取り出すときの注意点として、以下の2点があります。
ゴム手袋を付けて作業を行う
手を排水口に入れるときはゴム手袋を装着するようにしましょう。
もしゴム手袋が手元にない場合は、ビニール袋で代用することができます。
ビニール袋に手を入れて水中に差し込むことで、汚水に触れずに作業することが可能です。
もちろん素手で異物を取り出すこともできますが、素手での作業は衛生上問題があり、もし腕に傷があれば、そこから細菌が侵入する危険もあるのでおすすめできません。
安全と衛生を最優先に考え、素手での作業は避けるようにしてください。
割りばしやトングを使用する
便器の中に手を入れることに抵抗がある場合は、割りばしやトングを使用することもおすすめです。
割りばしであればそのまま使用後に処分することもできるので、衛生的と言えます。
ただ、割りばしを便器に無理に突っ込んでしまうと返って割りばしが取り出せなくなったなんてことにならないように、注意が必要です。
取り出せないときは無理に行わない
軽く手で引っ張っても異物を取り出せないときは、無理に引っ張らずに専門業者に助けを求めることが重要です。
無理に取り出そうとすると、便器を破損する可能性があるため、安全性を最優先に考え、無理な作業は行わないようにしてください。
異物を手で取り出す手順
- 手袋の着用
- 確認
- 引き出してみる
- 手の洗浄
異物が手で届く位置にあるか目で確認します。異物が手で届く位置にあるのが確認出来た場合には次のステップに進みます。
もし確認できない場合は、別の方法を試すか専門業者に依頼するようにしましょう。
異物がスムーズに取り出せる場合はそのまま引き出してください。もし異物が引っかかる場合は、無理に取り出そうとせず、専門業者に相談しましょう。
異物の取り出し作業が完了したら、手を丁寧に洗って消毒を行い終了です。
異物が見当たらないときは排水桝をチェック
汚れやゴミを集める設備である排水桝は、トイレや台所、洗面所や浴室などの水廻りの近くに設置されています。運がよければ、排水口を通過して排水桝にたどり着いている可能性があるため、フタを開けて中を確認してみましょう。
ただし、この方法を試せるのは戸建て住宅のケースのみです。集合住宅の場合、排水桝を確認することができないため、管理会社や水道業者に相談する必要があります。
異物を流したけど水が流れるときの対処法
異物をトイレに流してしまっても、つまりが起きないケースもあります。
ただし、仮につまりが起きないからと異物をそのままにしてトイレを使い続けると、異物が水の流れによって位置を変え、ある日突然つまりを引き起こす危険性も。
異物を流してしまったら無視せずに取り除くようにしましょう。
ここでは、異物がどこにあるのかを把握する方法について解説していきます。
異物の位置を確認する方法
異物がどこにあるかを確認するために排水テストを行いましょう。
作業方法は以下の通りです。
- 汚水桝をスコップなどを差し込んでガードします。
- トイレットペーパーをピンポン玉くらいの大きさに丸めたものを5個程度用意します。
- 丸めたトイレットペーパーを2個程度流します。
- 汚水桝を確認することで異物の場所が特定できます。
トイレットペーパーと一緒に異物が流れてきた
汚水桝に異物がトイレットペーパーと共に流れてきた場合、とても運が良いと思ってください。
この場合、流れてきた異物を除去すれば、問題は解決します。
トイレットペーパーだけが流れてきた
汚水桝にトイレットペーパーだけが流れてきたときには、異物が汚水桝や排水管まで流れてしまっている可能性が高いです。
この場合、トイレが正常に動作しているように感じますが、異物による大きな問題に発展する可能性があります。
そのため、専門の業者に相談し、状況を確認してもらいましょう。
どちらも流れてこない
トイレットペーパーが汚水桝のスコップまで流れてこなかったときは、トイレ内部にとどまっている可能性が高いです。
この場合は、ラバーカップやワイヤーブラシを用いるなどして自力での解消を試みてもよいでしょう。
まず、ラバーカップを使用し、水流と水圧で異物を動かせるか試してみましょう。
異物が便器に戻ってきた場合は回収することで解決しますし、異物が押せた感覚があれば汚水桝を確認し、異物があった場合に除去すれば解決です。
また、ラバーカップは基本的に引き出すことを目的とした道具になるので、最初から押し出したいと考えるのであれば、ワイヤーブラシを使用してみてもよいでしょう。
異物を流してしまった時にやってはいけないこと
異物をトイレに流してしまった時の対処法を解説してきましたが、もしトイレに流してはいけないものをトイレに流してしまったら焦ってしまいますよね。
その上、焦ると「とりあえず」の行動で事態を悪化させてしまうことがあります。
そこでここでは、異物を流してしまった時にやってはいけない2つのことをご紹介していきます。
ラバーカップを使う
異物がトイレに流れてしまった場合、異物の位置を確認するまではなるべく使用しないでください。
ラバーカップは、水に溶けるものを押し流すのに効果的であり、固形物を排水口から取り出すための道具ではないからです。
異物の位置を確認しないままラバーカップを使用してしまうと、異物が排水管の奥深くにつまってしまい、さらに事態を悪化させる可能性もあります。
事態が悪化してしまうと場合によっては大掛かりな工事が必要になり、高額な費用が必要になることも考えられるので注意しましょう。
水を流す
異物をトイレに流してしまった際、さらに水を流したくなるかもしれません。
しかし、排水管をつまらせてしまうような異物がトイレに流れた場合、水を流しても効果がなく、むしろ、水の量が増えて便器から汚水が溢れる可能性があります。
また、水を流してしまうことで、異物が奥の排水管まで流れてしまう可能性もあります。
よって、トイレに異物を落とした直後は、基本的に素手以外での作業は行わないようにしてください。
異物によるトイレつまりが解消されない場合は
トイレのつまりは、つまった場所や異物の種類によって解決策が異なります。自分で直せるケースもありますが、自分で対処するのが難しい場合や自信がない場合には、迷わず専門業者にお願いするようにしましょう。
また、水漏れの危険性も増えるため、異物を流してしまった後にトイレがつまってなさそうにみえても放置しておくことはおすすめできません。そのため、専門家のアドバイスを受け、問題を早急に解決するのが得策といえるでしょう。
異物によるトイレつまりの修理料金の相場
軽度なつまりの場合、5,000円から8,000円程度で修理できることがあります。
ただ、便器やタンクの脱着などの大規模な工事が必要な場合、修理費用は30,000円以上と比較的高額です。
そのため、自力で解決したいという方もいるかもしれませんが、無理な作業によって事態を悪化させる前に、業者に依頼するのも一つの手段といえるでしょう。
また、つまりの原因や修理の複雑さに応じて料金が変動するため、まずは具体的な見積もりを取ることが重要です。
修理費用はトイレのタイプや地域によっても変動します。複数の専門業者に相見積もりを取り、信頼できる業者を選定しましょう。
異物によるトイレつまりに関する質問
トイレのトラブルが発生した際、しっかりとした知識を持ち合わせていないと、「こんなときはどうしたらいいんだろう?」と困り果ててしまいます。
そこでここでは、よくある疑問についてお答えしていきます。
生理用品を流してしまった
生理用品を流してしまった際には、便器や排水路を確認し、見える位置にあるなら手で取り出しましょう。
もし、異物が見当たらない場合は排水桝周辺を点検し、それでも見つからなければ、排水管内でつまっている可能性があります。
生理用品は吸水性が高く水を吸収して膨らみ、排水管をつまらせる大きな要因となります。
手で取り除けない場合には、早急に専門業者に連絡し取り除いてもらってください。
異物を手以外で取り出す方法はありませんか?
残念ながらトイレに流してしまった異物は手で取り出すしかありません。
異物を手で取り出すのを嫌がり道具を使って掻き出そうとする方がいますが、トイレの排水管は複雑な形状をしているので、道具を使用すると便器内に傷をつけたり破損させたりする危険性があるため、おすすめできません。
手で異物を取り出すことに抵抗があったり、そもそも取り出せそうにないという場合には、専門業者に依頼しましょう。
水道業者にお願いするときに安くする方法はありますか?
トイレの修理料金を抑える方法として、専門業者のキャンペーンや割引を活用したり、複数の業者から見積もりを取って費用を比較検討することが有効です。
特につまりの初期段階では、それほど大きな問題になっていないことが多いため、費用も安く済むことがほとんどです。
しかし、業者に依頼する前段階で間違った対処をすることにより問題が大きくなり、倍以上の費用が掛かってしまうというケースがあるので、注意が必要です。
まとめ
この記事では、異物をトイレに流してしまった時の対処法について詳しく解説してきました。
誤って異物を流してしまったとしても、自力で解決できる場合があります。しかし、自力で解決できない場合や自信がない場合には、無理をせずプロの水道修理業者に依頼するのがいいでしょう。
また、異物をそのまま放置すると大きな問題が生じるリスクがあります。今は問題ないからと放置せず、流してしまった異物は排除しましょう。万が一の急なトラブルにも対応できるよう、正しい対処法を覚えておいてください。
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口コミや実績から水道修理業者を比較しよう
水道修理業者を判断する材料として、口コミサイトや公式サイトの修理実績などを確認するのもおすすめです。水道屋さんの口コミをまとめたサイトも多くあるので、そちらを確認したり、SNSを確認するのもいいかもしれません。
地域密着型の修理業者を選べば安心
一刻を争うような水のトラブル発生している場合、水道修理業者をじっくり選んでいる場合ではないと思われる方もいるかもしれません。そんな時は、地域密着型の水道屋さんを選ぶといいでしょう。家の近くの水道修理業者を見つけておけば、早ければ30分以内に修理を始めてもらえるかもしれません。
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