トイレタンクだけ交換できる?交換できる条件や費用相場も紹介


トイレタンクをのみを交換することで、トイレ全体を交換するよりも費用を安く抑えることができます。
ですが、トイレタンクの交換ができるのは、主に『組み合わせタイプのトイレ』と『製造から10年未満のトイレ』です。
『一体型タイプ』のトイレは、一部の部品交換をすることができません。
また、製造から10年以上経過している場合は新しくトイレ本体を交換した方が良い場合もあります。
そこで、この記事では『トイレタンクを交換できる条件』と『トイレタンクを交換する方法』について詳しく解説しています。
トイレタンクを交換する際に、気をつけるべきポイントや注意点についても併せてご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
【この記事を読んで欲しい人】
- トイレタンクが破損したから交換したい
- トイレタンクを自分で交換できるか知りたい
- トイレタンクだけ交換したい
- トイレタンクの交換費用を知りたい
- 平付・隅付きなど、タンクの種類を知りたい
トイレタンクのみの交換をすることは可能ですが、トイレの形状によっては交換できない事もあります。
まず、トイレタンクだけ交換ができる条件を紹介します。
トイレのタンクだけ交換できる条件


トイレタンクのみの交換は、全てのトイレで可能なわけではありません。
形状によっては、トイレタンクの交換ができないこともあるので注意しましょう。
以下では、この2つについてまずは詳しくご紹介します。
組み合わせタイプのトイレタンクのみ交換できる
トイレタンクの交換ができるのは、タンクや便器がセパレートになった『組み合わせタイプのトイレ』のみです。
一般的に普及しているトイレが組み合わせタイプなので、交換できる条件を満たしているご家庭も多いと思います。
トイレには大きく分けて以下3つのタイプがあります。
一体型タイプのトイレ | タンクが破損したり、劣化によって使用できない場合はトイレ全体の交換が必要 |
---|---|
一体型タイプ | 一部の部品交換ができない |
タンクレスタイプ | タンクが付いていないので、交換する必要自体ない |
まずは、ご自宅に取り付けられたトイレが、組み合わせタイプかどうかを確認してみるようにしましょう。
組み合わせタイプのトイレは、『トイレの製造年』を調べてタンクの交換ができるか調べましょう。
製造年によってはタンクの交換ができない場合もある
トイレタンクの交換を行うことができる条件は、『トイレの製造年が10年未満である』ことです。
ほとんどのメーカーはトイレが製造が終了された年から10年間が部品の保有期間となっています。
保有期間を過ぎてしまうと、トイレタンクを手に入れることが難しくなってしまいます。
設置してから10年以上経過しているトイレはタンクだけでなく、その他の部品も同じように劣化している可能性が高くなります。
トイレのタンクを交換する必要があるのはどんな時?


トイレのタンクを交換しなければならないケースは、主に以下の5つに該当するときです。
タンク内部の部品が劣化すると、以下のようなトイレトラブルが起きる可能性が高くなります。
タンクから便器にチョロチョロと水漏れが発生したり、水が溜まらないなどのトイレのトラブルは、部品交換のみで修理できることが多いです。
ですが、経年劣化により修理箇所が多い場合は、トイレタンクごと交換したほうが安く収まることもあります。
タンクにヒビが入ったとき
トイレタンクは主に陶器製ですが、ヒビが入ってしまったり、割れてしまったときには交換する必要があります。
固いものをぶつけてしまったり、勢いよく寄りかかったことが原因で、「ピシッ」とヒビ割れが発生してしまうんです。
また、タンク内の部品を交換するときに、手を滑らせて工具をタンク内部に落としたことが原因で破損させてしまうこともあります。
補修用のパテなども販売されていますが、タンクの耐久性がかなり落ちるので、補修はおすすめできません。
トイレタンク内の結露防止材が膨らんだとき
陶器製のトイレタンクには、タンク表面に結露が発生しないように発泡スチロール製の『結露防止材』が張り付けられているのが一般的です。
タンク内部とトイレ室内に温度差があると、トイレタンクの表面に水滴が付いてしまいます。
結露した水滴が床材に落ちてしまうと腐食の原因になってしまうので、結露防止材はトイレ環境を守るのに重要な役割を担っています。
この結露防止材は、トイレの室温や経年劣化によって膨張しタンク内部で変形することがあります。
膨張して変形してしまうと常にトイレタンクの表面が結露した状態になるため、床材や壁紙にカビが発生したり、腐食が進む原因となってしまいます。
トイレタンクだけでなくトイレ本体の交換を検討するべき症状
トイレから以下のトラブルが発生している場合は、トイレタンクを交換しても改善されません。
上記のようなトラブルが発生する場合は、トイレタンク内部の『ボールタップ』や『フロートバルブ』などの部品が原因の可能性が考えられます。
安く修理したい場合は、トイレタンク本体を交換するのではなく、部品交換を行ってみるようにしましょう。
軽度の水漏れなどのトラブルは自分で対処することができます。
以下の記事を参考に修理してみましょう。


内部金具の不具合箇所が多いとき
トイレタンクは、『ボールタップ』『オーバーフロー管』『ゴムフロート』などいくつかの内部金具が連動することで機能しています。
どれか一つでも不具合を起こしてしまうと、トイレタンクの機能がうまく働きません。
それぞれ部品交換をすることで修理はできます。
ですが、不具合が出るたびに別々に交換していると人件費や工賃が多く掛かってしまい、トイレタンクの交換をしたほうが安くできる事もあります。
トイレの寿命や交換時期は、おおよそ10年~15年です。今後どのくらいの期間でトイレを交換するのかも考えた上で、「修理する」か「交換する」かを決めましょう。


古いタンクでオーバーフロー管が折れたとき
トイレタンク内には、『オーバーフロー管(サイフォン)』と呼ばれる部品があります。
オーバーフロー管はトイレタンク内部でトラブルが起きた際、トイレタンクから水があふれるのを防ぐ役目の部品です。
オーバーフロー管を交換する為には、トイレタンクを取り外さないと部品交換できないケースもあります。
これはトイレタンクの交換と同じ作業(工賃)になってきますので、オーバーフロー管が折れたのを機にトイレタンクごと交換してしまうのもおすすめです。
トイレのタンクを購入する際の注意点


トイレのタンクを交換するには、必ずトイレとセットになった製品を選ぶ必要があります。
基本的にトイレとタンクはセット商品なので、別メーカーのものを取り付けることはできません。
TOTOのトイレにはTOTOのタンク、LIXILのトイレにはLIXILのタンクを取り付ける必要があります。
また、メーカーが同じだからといって、どのタンクでもいいわけではありません。
必ずトイレとセットになったタンクを取り付けるようにしてください。
設置から年月が経過している場合、過去にレバーに不具合が発生して、別メーカーのレバーを取り付けている可能性があります。
タンクがTOTOなのにレバーだけLIXILを取り付けているケースも考えられます。
トイレタンクに貼られた品番シールや製造メーカーを確認しましょう。
トイレのタンクを特定できない場合の対応策
タンクのみであれば30,000円〜50,000円程度の価格で購入できます。
ですが、対応しているタンクの品番が分からないこともあります。
その場合は、設置されているトイレのメーカーの公式サイトの製品検索を行えば、同じトイレタンクを特定できるかもしれません。
TOTOやLIXILでは、製品の形状や取り付けタイプから絞り込み検索を行うことができます。
トイレタンクの特定が難しい場合は、メーカーに問い合わせて確認すれば調べてもらうことができます。


トイレのタンク交換の方法と注意点


既存のトイレに対応しているタンクを準備することができたら、実際にタトイレンクを交換していきましょう。
手順が多く難しく感じるかもしれませんが、ゆっくりと焦らず進めていけば自分で交換することもできます。
ただし、トイレタンクはかなりの重量があるため、作業を行うときには、必ず男性2人以上で作業するようにしましょう。
自分で交換するのが難しいと感じた場合は、プロの水道修理業者に依頼してください。
水道修理業者によっては、交換途中からの作業を断られてしまうケースもあるので、依頼時に相談してみましょう。


トイレタンクにはいくつか種類がありますが、以下では一般的な密結タイプのトイレタンクの交換方法についてご紹介します。
準備するものと事前準備
トイレタンクを交換するときは、必ずトイレの止水栓を閉めましょう。
止水栓はトイレタンクに繋がる給水管に設置されています。時計方向(右回り)に回すことで、給水を一時的に止めることが可能です。


止水栓が経年劣化によって固着して回らない場合は、水道の元栓を閉めて対処しましょう。
また、温水洗浄便座を設置している場合は作業前に電源プラグを抜きましょう。
温水洗浄便座は電気製品のため、水がかかってしまうと故障や漏電のリスクがあります。
トイレタンクを交換するときには、以下のものを準備します。
トイレタンクの交換手順
トイレタンクの交換準備は、事前にきちんと済ませておきましょう。
途中で作業を中断することはできないので、時間に余裕を持っておくことも大切です。
トイレタンクの交換の流れは以下の通りです。
上記がトイレタンクを交換する一連の流れです。注意点や作業内容を、それぞれ詳しくご説明します。
止水栓を閉める
トイレタンク横の止水栓を閉めて、水を止めましょう。
止水栓は、蛇口と同じように右方向に回すことで閉めることができます。ハンドル式は手で回すことができますが、内ネジ式や外ネジ式の止水栓はマイナスドライバーを使って閉めましょう。
トイレタンク内の水を流し、フタを外す
タンクのレバーを回してタンク内部の水を空にします。
きちんと止水栓が閉まっていれば、トイレタンク内に給水されることはありません。
水がチョロチョロと出続ける場合は止水栓の閉め方が緩いので、しっかりと閉め直しましょう。
トイレタンクのフタは上に持ち上げれば取り外すことができます。
ボールタップと手洗い管が繋がっている場合は、取り外してからフタを持ち上げてください。
給水管を外す
トイレタンクに繋がっている給水管を、レンチやプライヤーを使って緩めて取り外します。
給水管の中の残留水が垂れてくるので、乾いたタオルで受け止め床が濡れないようにしましょう。
ナット部の古いパッキンは取り外して、新しいものに交換します。度取り外したパッキンを再利用すると水漏れが発生します。
新しいパッキンを用意しておきましょう。
密結ボルトのネジを外す
タンクを便器に固定している密結ボルトを、2本ともレンチで取り外します。
タンクの下側から覗き込めばボルトが見えますが、位置が把握できない場合はタンク内部を見れば確認できます。
INAXのトイレは密結ボルトが3本あるタンクもあります。
トイレタンクを取り外す
重量のあるトイレタンクは1人で持ち上げるのが難しいことがあります。
必ず2人以上で作業するようにしましょう。
トイレタンクの角をしっかり掴んで、真上にまっすぐ持ち上げて移動してください。
密結パッキンを交換する
新しいタンクの底の中央に密結パッキンを取り付けます。
INAXのトイレタンクには密結パッキンがないものもあります。
トイレタンクを新しいものに交換する
新しいトイレタンクを取り付けるときには、密結ボルトが便器の穴に通るように設置します。
焦らずゆっくりと置くようにしましょう。
密結ボルトのナットを取り付ける
密結ボルトにナットを取り付けます。
タンクの上から左右どちらか一方を押してナットを手で回します。
次に反対側を同じように押して手で回していきます。
両方の密結ボルトを均等に締めていかなければタンクが割れてしまうので注意しましょう。
陶器製のタンクは片方ずつ締め付けると「ピシッ」と亀裂が簡単に入ってしまいます。
片締めは絶対にしないようにしましょう。
レンチやプライヤーなどの工具で締め付けるのが最後の作業です。均等に締め付ける必要があるので、間違って片方を逆に回してしまったときは、また1からやり直しましょう。<
給水管を取り付ける
古いパッキンを再利用すると水漏れが発生します。
必ず新しいパッキンを使いましょう。
ナットが回らなくなるまで手で回して、最後にレンチやプライヤーを使って締めます。
止水栓を開ける
止水栓をマイナスドライバーを使って反時計方向に回して開けます。
基本的に全開で大丈夫ですが、90秒程度でタンク内への給水が完了するのが目安です。
手洗い管付きの場合は、トイレタンクの蓋を閉めてから、開栓して下さい。
トイレタンクのフタを閉める
給水が正常に行われることを確認したら、トイレタンクのフタを取り付けましょう。
手洗い栓に繋がる管は水漏れしないように、しっかりと取り付けるようにします。
水を流して水漏れがないか確認する
レバーを回して、水がきちんと流れるか確認しましょう。
ボルトやタンクの底に水漏れしていないか調べましょう。
複数回、排水を行って水漏れがなければ、トイレタンクの交換は完了です。
トイレタンクの交換は水道修理業者に依頼するのがおすすめ


自分でトイレタンクを交換すれば、水道修理業者に依頼するときに発生する作業料金や基本料金を浮かせられるので、安く交換できます。
ですが、交換するときのリスクを考えると、水道修理業者に依頼するのがもっとも安心できる対処方法です。
自分でトイレタンクの交換をするデメリットと注意点
トイレのタンクをDIYで交換するのには、以下のデメリットがあります。
トイレタンクの交換作業を開始してから後悔することのないようにしましょう。
トイレを破損させるリスクが大きい
費用を抑えるためにトイレタンクを自分で交換した結果、便器やタンクを破損させてしまい余計な費用がかかることがあります。
トイレは陶器製なので、強い衝撃を与えてしまうと簡単に割れてしまいます。
慣れていない方が作業を行ったことが原因で、トイレタンクや便器を破損させてしまうと、せっかく購入したタンクも意味がなくなってしまいますよね。
トイレタンクの交換はある程度の知識と手先の器用さ、力も必要になります。自信がない方は水道修理業者に依頼して、適切に対応してもらうことをおすすめします。
トイレ本体を交換した方が安い場合もある
トイレタンクの破損によって交換を検討する場合、トイレ本体を交換した方が結果的にかかるトータルコストが安くなる場合もあります。
ですがトイレタンクだけでなく便器本体も古くなっていると、タンク以外の不具合がすぐに発生する可能性も考えられます。
トイレ本体を購入する場合は、安価な価格帯のトイレセットなら10万円以下でも交換できるタイプもあります。


トイレの一般的な寿命は10年~15年程度です。
既存のトイレが設置からどのくらいの期間経っているのかを確認しましょう。
補修部品が見つからない可能性がある
設置してから10年以上経過しているトイレは、部品の供給販売がすでに終了している可能性が高いです。
15年以上経過した古いトイレの場合は、トイレ全体を交換することを検討しましょう。
トイレのタンクを発注してからご自宅に届くまでには、約1週間~2週間かかるケースもあります。
トイレ全体の交換を行う場合は、最短で当日中にすべての作業が完了することもあります。
水道修理業者にトイレのタンク交換を依頼した場合の費用相場
水道修理業者にトイレタンクの交換作業を依頼した場合の費用相場は、7万円~12万円程度です。
トイレタンクを購入するためにかかる費用や、業者の設定価格によっても必要となる金額は大きく異なります。
水道修理業者に依頼する場合は、複数見積もりを依頼する『相見積もり』がおすすめです。
相見積もりを行うときには、キャンセル料金や見積もり料がかからない業者を選ぶようにしましょう。


sns上のトイレタンクの交換に関する感想や口コミ


トイレタンクのシステムは
単純な構造の方が良いとは思うが
長年の経緯で進化した結果か…。部品が頑丈かつ容易に
交換できるほうが良いが
壊れて売れてナンボですし。
微妙な匙加減…🤔30年も水漏れトラブル無かったのは
優秀すぎるとは思います😊
丁寧に使ってはいたけど。— 千賀まん (@senga_man) April 16, 2023
【トイレタンクの水漏れ?修理】#DIY
前から水道検針員の指摘受けていたトイレタンクの水漏れ疑い。…騙し騙し使っていたが潮時かと思い、雨で外出出来ずかつ家族が皆出掛けた今、トイレの説明書を見て原因そうな排水パッキンを交換!(部品はAmazonで取寄せ済)何とか正常化出来たみたい👍後は様子見 pic.twitter.com/GmdJ5WNknR— 片平康雄(明日もしゃべろう) (@vNM2A7W9J0cfszD) April 15, 2023
古いトイレタンクにありがちな
発泡スチロール膨らんじゃってタップが上下しない問題で
今下の方にあて木をして押さえてますけどこの方法か
スチロールを切るのはどちらが良いんでしょうか?
それとも交換? pic.twitter.com/vkGS1ttThd— ゆき良き(ダンディーオヤジ) (@catto01030) April 10, 2023
トイレタンクからチョロチョロ水漏れ音がしていたので原因を探ってみたら、フロートバルブがボロボロになっていた。手で触ると万年筆のインクのようなものが手にべったり付くほど表面が液状化していた。Amazonで替えを注文して自分で交換。解決。
— 足軽 (@asigaru_no) April 5, 2023
4月のミッションとしては2階のトイレの
オーバーフロー管を修理したい。
もうずっと水漏れしてるんだよな。
新品も4000円ぐらいだしはやく交換すべし。
ただトイレタンクの取り外しは難儀しそう。
やったことないからな~— しゃもすの森 (@LordGram_150D) April 3, 2023
やべえ
1階トイレ、タンク内水漏れだわ😅
7年くらい住んでいると‥
たぶんフロートバルブ交換すれば大丈夫かと。ご飯食べるタイミングで、トイレの水の流れる音が‥って言ったから
頭きて💢
無言でトイレの水止めて、テレビ消して、黙食。
危険を察知したのか、ピエール(妻)は2階へ行きました。
— 猫バス (@nekobasket16) April 3, 2023
まとめ


この記事では、トイレタンクの交換方法と注意点について詳しくご紹介しました。
トイレタンクの交換は、正しい手順をきちんと知れば自分で行うこともできます。
しかし、ある程度の知識と手先の器用さも必要になる作業になります。
自分でトイレタンクの交換をするのが難しいと感じた場合は、決して無理をせずに水道修理業者に依頼して対応してもらうようにしましょう。

