ご家庭には『キッチン』『お風呂』『トイレ』『洗面所』『洗濯場』などの水回り設備があります。
しかしこれらの水回り設備は、日常的に使用することで排水管に汚れが蓄積していきます。
定期的に排水管のメンテナンスを行わなければ、排水管の内部で詰まりや悪臭が発生してしまうリスクがあるので注意が必要です。
そこで、この記事では『排水管の詰まりを解消する方法』と『詰まりを予防する方法』についてご紹介します。
併せて【排水管を簡単にメンテナンスすることができる便利グッズ】についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
【この記事を読んで欲しい人】
- 排水管が詰まっていて困っている
- 排水管の詰まりを自分で直したい
- 排水管のメンテナンス方法を知りたい
- 排水管の詰まりを予防する方法を知りたい
- 排水管の高圧洗浄のやり方を知りたい
排水管が汚れる原因とメンテナンスを行う頻度
以下では、水回り別の【排水管が汚れる原因と、最適なメンテナンス頻度】についてご紹介します。
キッチンは週に1回の頻度で掃除しよう
キッチンの排水管のつまりや汚れになる原因は、主に以下の3つです。
キッチンは特に油汚れが原因で、排水管のつまりが発生しやすい場所です。週に1回はアルカリ性の洗剤や重曹を使って掃除するようにしましょう。
キッチンでは食器や揚げ油に使った油脂が排水口から流れていき、排水管内部に油脂がこびりついていきます。
こびりついた油脂は、洗い物で使う洗剤と反応して固形化した汚れになります。
この固形化した汚れに、食べカスや食材カスが付着することで肥大化し、排水溝が狭くなった結果、排水の流れが悪くなってしまいます。
お風呂は週に2回の頻度で掃除しよう
お風呂の排水管が詰まったり、排水管内部に汚れが溜まる原因は主に以下の3つです。
お風呂は毎日使う場所なので、排水口に汚れが溜まりやすいですが、こまめに排水口を掃除することで排水管詰まりを防ぐことができます。
人の髪の毛は、1日に100本近く抜けると言われているため、家族が多いほど排水口に流れていく髪の毛の量は多くなってしまいます。
排水口のゴミ受けに溜まっている髪の毛や石鹸カスは、週に2回は捨てるようにしましょう。
黄色っぽい皮脂汚れにはアルカリ洗剤を、カビ汚れには塩素系漂白剤を使用します。
排水口に流れていった石鹸カスや皮脂が固まるとヘドロ状となり、腐敗して下水臭い悪臭が漂ってきます。
この排水管内部に蓄積したヘドロ状の汚れに、さらに髪の毛が付着することで排水詰まりが起こりやすくなってしまいます。
洗面所は週に1回の頻度で掃除しよう
洗面台の排水管でつまりや汚れが発生する原因は、主に以下の3つです。
洗面台は、キッチンなどと比べると掃除頻度が低くなりがちな場所なので注意が必要です。
化粧水や整髪料に含まれている油分が排水管内部に蓄積してしまうと、頑固な詰まりになってしまうことがあります。
最低でも週に1回はヘアキャッチャーに溜まったゴミを捨てるようにしましょう。
または、「異物を洗面台の排水口に誤って落としてしまった」ことで、排水管が詰まったというケースも多くあります。
水に溶けない異物が排水口に流れてしまった場合は、水道修理業者に依頼して取り除いてもらうようにしましょう。
洗濯場は2週間に1回の頻度で掃除しよう
洗濯場の排水口は、洗濯をした際の汚れやゴミを含んだ排水が流れるため、詰まりや悪臭などのトラブルが発生しやすい場所です。
洗濯場では、以下の3つの汚れが排水管のトラブルを引き起こす可能性があります。
洗濯場の排水には、髪の毛などの小さなゴミも多く含まれているため、掃除を怠っていると排水詰まりや悪臭の原因になることがあります。
洗濯機の排水口は、洗濯機と壁の隙間といった掃除しにくい場所に設置されていることが多いので見落としがちな部分です。
洗濯機の排水トラップのゴミをこまめに捨てることで、排水詰まりを防ぐことができます。
洗濯機の排水管は、2週間に1回は、パイプクリーナーを使ってメンテナンスを行い、排水管の詰まりや悪臭を防ぐようにしましょう。
トイレは週に1回の頻度で掃除しよう
トイレは使用頻度によって汚れの度合いが異なるため、定期的な掃除が重要な場所です。
主に、トイレでは以下の3つの汚れが排水管のトラブルを引き起こす可能性があります。
トイレの排水管には便や尿石が付着しやすく、固形化してしまうと詰まりなどの不具合が発生します。
また、一度に大量のトイレットペーパーを流したり、誤って異物を流してしまうと頑固な詰まりになってしまいます。
トイレットペーパーなどの水溶性で溶ける軽度の詰まりは、ラバーカップを使って対処してみましょう。
トイレに『水に溶けない異物』を流してしまった場合は、トーラ-や、便器の脱着作業を行って異物を除去する必要があります。
排水管が汚れているときのサイン
排水管が汚れているときは、以下3つの症状が発生します。
実際に当てはまる項目がある場合は、排水管のメンテンスが早急に必要です。
排水管が汚れているときのサイン
排水の流れが悪い
排水の流れが最近悪いと感じられるようなら、排水管内の汚れが原因で詰まりかけているサインです。
そのまま放置すると排水が逆流してくる恐れがあるため、排水管のメンテナンスを行う必要があります。
排水口から悪臭がする
排水口から異臭がする場合は、排水トラップやゴミ受けに汚れが溜まっている可能性があります。
また、もう一つ考えらえれるのが「封水切れ」です。
排水トラップは下水臭や害虫を防ぐ役割をしているので、排水トラップに異常が起きると害虫や下水臭が上がってくることがあります。
排水口から異音がする
水を流すと排水口から「ゴボゴボ…」と音が鳴っている場合は、排水管に汚れが溜まっているサインです。
また、最近リフォームなどを行った場合にはダブルトラップが発生している可能性もあります。
定期的に排水管のメンテナンスを行っているのであれば、排水桝の方で詰まっている可能性も考えられます。
排水管のメンテナンス方法
排水管が詰まってしまったときは、詰まりの原因によって対処方法が異なります。
以下では、【代表的な排水管のメンテナンス方法について】ご紹介します。
ラバーカップ
ラバーカップのサイズは、『大/中/小』『S/M/L』といったように3種類あります。
排水口の口径に合わせたものを選ぶようにしましょう。100円均一ショップや、ホームセンターでも購入することができます。
また、手で持つ部分の『柄』のサイズも長かったり、短かったりと製品によって異なります。
これからラバーカップの購入を検討されている方は、扱いやすい長さのラバーカップを選んでみてください。
ラバーカップの使い方のコツは、しっかりとゴム部分を便器に隙間なく密着させて、勢いよく引き抜くことです。
使い終わったラバーカップは水で洗い流して、きちんと乾かしてから保管するようにしましょう。
ラバーカップは詰まり抜きの道具ではありますが、慢性的にトイレの流れが悪い時はメンテナンス用の道具としても使えます。
ワイヤー式パイプクリーナー
ワイヤー式パイプクリーナーは、ワイヤーの先にブラシが付いており、排水管に挿し込んで直接的に汚れやつまりを取り除く道具です。
ワイヤー式パイプクリーナーは、ホームセンターやネットなどで購入することができます。
また、簡易的なものであれば100円均一ショップでも購入することができます。
【ワイヤー式パイプクリーナーの使い方】は以下の手順になります。
- 排水口の部品を取り外す
- 排水口にパイプクリーナーを挿し込む
- ゆっくりと押し進めていく
- ブラシを動かしてつまりの原因を削り取る
- つまりが解消されたら引き抜く
- 水を流して完了
5m程度のワイヤー式パイプクリーナーは、ネットやホームセンターで1,500円~2,500円程で購入することができます。
ただし、ワイヤー式パイプクリーナを使った排水管の掃除は、あまりおすすめはできません。
無理にワイヤー部分を排水口に押し込んでしまうと、排水管本体を破損させてしまうリスクが高くなるためです。
排水管の奥深くで詰まっている場合は、費用はかかってしまいますが、業者に依頼することをおすすめします。
パイプクリーナー(薬液タイプ)
排水管専用のパイプクリーナーは、排水口に薬液を注ぎ込んで、放置することで汚れを取り除きます。
基本的に排水管の汚れを防止するために使うものなので、頑固なつまりそのものを除去することは難しいことを知っておく必要があります。
キッチンやトイレなどは汚れの種類が異なるので、場所によってパイプクリーナーの種類を使い分けるようにしましょう。
【自分でパイプクリーナーを使って掃除する】ときは、以下の手順で行います。
- 排水トラップの部品を取り外す
- 換気を行う
- パイプクリーナーを排水口に流し込む
- 規定時間放置する
- 水でしっかりと洗い流す
パイプクリーナーを使用する際は、必ず使用上の注意をしっかりと読んでから作業するようにしましょう。
基本的には15分~30分程度放置し洗い流しますが、パイプクリーナーごとに使用量や放置時間は異なります。
規定時間以上放置してしまうと、汚れがパイプクリーナーの成分と固まってヘドロ状になってしまいます。
頑固な汚れの場合は長い時間放置するのではなく、規定時間通りに洗い流し、上記の作業を2~3回繰り返し行うことをおすすめします。
高圧洗浄
高圧洗浄は排水管に蓄積した汚れやつまりの原因を、一気に排水マスまで押し流すことができます。
【高圧洗浄を自分で行う手順】は、以下の通りになります。
- 排水枡の位置を確認
- 排水管の出口から洗浄ホースを差し入れる
- 下流から上流に向かって洗い流す
- 屋内の排水トラップを分解する
- 排水口側から洗浄ホースを差し入れる
- 上流から下流に向かって洗い流す
高圧洗浄は、老朽化した排水管の場合や必要以上の水圧で洗浄すると破損してしまうリスクがあるため、慎重に行う必要があります。
高圧洗浄は時間も手間もかかる重労働なので、プロの水道修理業者に依頼するのがもっとも安心で確実な方法です。
排水管のメンテナンスに役立つ便利グッズ
排水管のメンテナンスを自分で行うときに、安価で購入できるお掃除道具があると便利ですよね。
以下では、排水管のつまりや汚れを、普段から予防するための【メンテナンスに役立つ便利グッズ】をご紹介します。
激落ちくん 排水管お掃除ロングブラシ 46㎝
『激落ちくん排水管お掃除ロングブラシ』は、洗面台や、お風呂の排水管につまった髪の毛や汚れを簡単に除去することができます。
直径3.5㎝の三角形ブラシが排水管の46㎝奥までしっかり届くので、頑固なヌメリも取り除くことが可能です。
3本入りの使い捨てタイプなので、いつでも気になったときに配水管のメンテナンスが行えます。
小林製薬 かんたん洗浄丸
『小林製薬のかんたん洗浄丸』は、塩素系のパイプ洗浄剤を排水口に『ポンッ』と投げ込むだけでシュワシュワと発泡し、臭いの元をしっかり洗浄します。
キッチン、洗面台、お風呂などの排水管にも使うことができるので、面倒なメンテナンスも手軽に行いやすいです。
アース製薬 らくハピ マッハ泡バブルーン 洗面台排水管用
『アース製薬のらくハピマッハ泡バブルーン』は、排水口にピタッとフィットするノズルで、洗面台の汚れやつまりを一気に押し流す泡スプレーです。
塩素不使用の中性タイプの泡が汚れの奥にまで浸透し、排水管の汚れやつまりに対して効果的に働きかけます。
排水管のメンテナンスを水道修理業者に依頼すべきケース
排水管の簡単なメンテナンスは自分で行うことができますが、詰まりの度合いによっては水道修理業者に依頼して徹底的に掃除してもらう必要があります。
以下では、【水道修理業者に依頼するべき排水管のトラブルや不具合について】ご紹介します。
ご自宅の排水管の症状に当てはまる場合は、業者に依頼して根本的な対処をしてもらうようにしましょう。
排水の流れが悪く症状が改善しない
経年劣化による排水トラブルはプロの業者に依頼するようにしましょう。
排水を行っても流れが悪く水が溜まってくる場合は、排水管が汚れが原因で詰まりが発生している可能性が考えられます。
排水の流れが悪く、繰り返し同じトラブルが起きてしまう場合は汚れが排水管内部に固着していることがあるので注意しましょう。
設置から長年経過した排水管は部分的な汚れではなく、排水管全体が劣化して排水の通り道が狭まっている可能性もあります。
異物を誤って流してしまった
基本的にはキッチンや洗面台は、基本的に排水口に設置されているゴミ受けで、異物が排水管に流れ込むのを防ぐことができます。
しかし、排水トラップの掃除を行っているときに手元が滑って落としてしまうこともあるので注意が必要です。
トイレの場合は、誤って生理用品やオムツなどの吸水ポリマー素材の異物を流してしまい、トイレが詰まってしまうことがよくあります。
異物が詰まったまま排水してしまうと、更に排水管の奥で詰まりが起こるリスクがあるため放置するのは危険です。
3年以上排水管の掃除を行っていない
3年以上排水管の洗浄を行っていない場合は、頑固な汚れが固着している可能性が高くなります。
排水管は、排水管のメンテナンス期間が開くほど、トラブルが深刻化する可能性が高く、大がかりな作業が必要になってしまいます。
排水管のメンテナンスを水道修理業者に依頼した場合の費用相場
業者に依頼して排水管のメンテナンスを行う場合は、詰まりが発生している場所によって難易度や使用する道具が異なります。
排水管のトラブルが発生している原因や、場所によって費用が大きく異なるため、費用相場はあくまで目安だということを意識しておいてください。
以下では、【業者に排水管のメンテナンスを依頼するときの費用相場について】ご紹介します。
調査費用
排水管の調査費用は、8,000円~10,000円前後が目安です。
すべてのメンテナンスにおいて排水管の調査を行うわけではありませんが、作業を行う前に『排水管の調査』を行うことがあります。
業者によっては、パイプカメラなどの専用カメラを使って配管か劣化していないか確認が必要な場合があります。
排水管の内部が比較的キレイな状態で、ピンポイントでつまりの原因を特定することができれば費用を抑えることが可能な場合もあります。
ポンプ作業
ローポンプを使って詰まりを解消する場合、8,000円~20,000円前後が一般的な費用相場になります。
ドレンクリーナーを併用して排水管のメンテナンスを行う場合は、追加で1万円~1万5千円程度の費用が必要です。
トーラ-作業
排水管に異物がつまったり、一部分に頑固な汚れが固着している場合は、異物や汚れを掻き出すトーラ-作業を行います。
トーラ-作業の費用相場は1万5千円~3万円前後です。
詰まりが奥深くの場合は追加料金がかかることもあるため、見積もり時に必ず確認するようにしましょう。
高圧洗浄
排水管に頑固な油汚れや詰まりが発生しているときは、専用の高圧洗浄機を使って一気に排水マスまで押し流します。
高圧洗浄は業者によって料金設定が大きく異なるため、とくに注意が必要です。
『排水管の長さ』『設置環境』『症状の度合い』によっても相場は変動しますが、2万円~3万円が一般的な費用相場です。
また、戸建てよりもマンションなどの集合住宅の方が費用は高額になりやすいです。
高層階で排水が行えなくなった場合に高圧洗浄を行うと、10万円を超えるケースも珍しくはありません。
排水管のメンテナンスを依頼する水道業者の選び方
メンテナンス費用を安く抑えたい気持ちはよく分かります。しかしながら、値段だけで業者を選ぶのは悪質業者に騙されるリスクが高いので注意しましょう。
水道修理業者を選ぶときは、以下の5つのポイントに注目することが大切です。
- 水道局指定工事店かどうか?
- 価格が安すぎないか?
- 口コミや評判はどうか?
- ホームページは手の込んだ作りかどうか?
- 対応が丁寧かどうか?
特に基本料金だけを記載しているような『格安業者を装った悪質業者』に注意しましょう。
業者選びの際の会社情報の確認点としては、『運営会社』『会社の所在地』『連絡先』『代表者名』『設立日』の記載などです。
資格としては、水道局指定工事店であれば『給水装置工事主任技術者』という国家資格を保有している者が在籍しています。
各自治体ごとに登録されている水道局指定工事店を選べば、適切に給排水設備の設置やメンテナンスを行ってもらうことができます。
相見積もりを行えば、各業者の対応や費用を比較することができます。気になる業者を3社くらいに絞って相見積もりを行うようにしましょう。
まとめ
排水管の詰まりは、日々のメンテナンスや水回り設備の使い方によって、水道修理業者に依頼したときも費用を抑えることができます。
普段は目視で確認することのできない排水管だからこそ、定期的にきちんとメンテナンスすることが大切です。
排水管は頑固な汚れになってから対処すると費用も手間も大きくなってしまうため、日頃からこまめなメンテナンスを心がけましょう。
この記事では、【排水管の詰まりを解消する方法】【詰まりを予防する方法】についてご紹介しました。
この記事でご紹介した【排水管のメンテナンス方法】を活用していただけるなど、排水管詰まりでのお悩みにおいて、お役立ちできれば幸いです。
水のトラブルなら水の救急隊へ
水の救急隊なら即日対応可能です!
口コミや実績から水道修理業者を比較しよう
水道修理業者を判断する材料として、口コミサイトや公式サイトの修理実績などを確認するのもおすすめです。水道屋さんの口コミをまとめたサイトも多くあるので、そちらを確認したり、SNSを確認するのもいいかもしれません。
地域密着型の修理業者を選べば安心
一刻を争うような水のトラブル発生している場合、水道修理業者をじっくり選んでいる場合ではないと思われる方もいるかもしれません。そんな時は、地域密着型の水道屋さんを選ぶといいでしょう。家の近くの水道修理業者を見つけておけば、早ければ30分以内に修理を始めてもらえるかもしれません。
近くの水道屋さんなら市区町村単位で近くの水道屋さんを探すことができます。