排水管洗浄は専門業者に頼むものとお考えの方も多いはず。
排水管を定期的な洗浄をしなければ排水詰まりや、悪臭が引き起こされる原因となってしまいます。
ですが自分で排水管の洗浄を行う方法もたくさんあるんです!
そこで本記事では、排水管の洗浄方法から水回り別の汚れ原因と対策方法まで、詳しく解説していきます。
手軽な洗浄の方法から専門的な洗浄手法まで、排水管トラブルに対処するためのヒントが満載です。
排水詰まりや下水の悪臭に悩まされている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
【この記事を読んで欲しい人】
- 自分で排水管を洗浄したい
- 排水管洗浄をするべき頻度を知りたい
- 排水管洗浄の重要性を知りたい
- 排水管のつまりを解消するために洗浄したい
- 排水管洗浄をしないとどうなるか知りたい
【場所別】排水管汚れの原因と対策
排水管には、トイレ・キッチン・お風呂・洗面所・洗濯場などの水回りから、毎日汚水が流れ込みます。
その結果、排水管の内部に汚れが徐々に蓄積していきます。
蓄積した汚れは、排水経路を塞いでしまったり悪臭や害虫が発生する原因になります。
まずは、水回りの場所別に排水管汚れの原因と対策・予防方法を解説していきます。
キッチンの排水管が汚れる原因と対策
キッチンの排水管汚れの主な原因は、以下の通りです。
キッチンの排水管が汚れる一番の原因は「油汚れ」です。
油は温度が下がると粘度が高くなり、最終的に固体化します。
排水管汚れの対策と予防方法
対策や汚れを防止する方法としては、「油を流し込まないようにする」ことが最も重要です。
油が付着した調理機器や食器を洗う際は、事前にキッチンペーパーなどで拭き取りましょう。
また、天ぷらやフライに使用した大量の油は、排水口へは流さずに可燃ごみや資源ごみとして処分して下さい。
油の処分方法は、各自治体の処分方法に従いましょう。
お風呂の排水管が汚れる原因と対策
皮脂やクレンジングなどの油汚れに、シャンプーのカスや髪の毛が絡みつき蓄積していきます。
整髪料をよく使用する方や、女性の場合は髪も長いため排水管内部に蓄積しやすくなります。
排水管汚れの対策と予防方法
予防として1番効果的なのは、排水口にヘアキャッチャーなど、体毛をキャッチするものを取り付けることです。
流れ込んだ体毛が排水管内部の油汚れや石鹸カスに絡みつくと、つまりの原因となります。
排水口のサイズにあったヘアキャッチャーを取り付けて、体毛が流れ込まないようにしましょう。
トイレの排水管
トイレの排水管汚れの多くは、尿石や便の蓄積です。
尿石は、尿に含まれる尿素やタンパク質が変質したもので、排水管内部で結晶化してしまいます。
結晶化した尿石は薬剤を使用しなければ、なかなか落とせません。
また、水に溶けないティッシュや子ども用のお尻拭きなど、異物を流してしまうと確実につまってしまいます。
排水管汚れの対策と予防方法
トイレの汚れ対策としては、まずはこまめな掃除を心掛けましょう。
そして、水に流れないものを流してしまわないように注意が必要です。
トイレットペーパーでも海外製のものは水に溶けないものがあるため、注意しなければなりません。また、異物を流してしまうと確実につまるため、トイレに不要なものは持ち込まないようにしましょう。
洗面台の排水管
洗面台の排水管が汚れる原因は以下の4つです。
ヘアキャッチャーやゴミ受けを通り抜けた髪の毛が石鹸カスなどとあわさりぬめりを発生させます。そこに水垢や、誤って流した異物が絡み合うとつまりを引き起こします。
排水管汚れの対策と予防方法
まずは、日々の清掃を心掛けましょう。
帰宅後1番に手を洗う機会も多いため、砂やチリなど外部の汚れもあります。
また、洗顔料や整髪料の残りカスも混じりますので、ぬめりとして残りやすいです。
週1回程度は掃除を行うようにして、ヘアキャッチャーも設置すると、髪の毛が排水管へ流れ込むのを防げます。
そして、月に1度はパイプユニッシュなどの薬剤を使用して掃除をしましょう。
洗濯機の排水管
洗濯機の排水管が汚れる原因は以下の通りです。
洗濯機の排水管が汚れる原因はさまざまありますが、基本的には汚れの蓄積によるものです。
皮脂や髪の毛はもちろん、洗濯物の繊維などが少しずつ排水管に付着することでつまってしまいます。
また、洗濯槽や排水ホース自体にも汚れは溜まります。
排水管汚れの対策と予防方法
まずは、洗濯機についているゴミ取りフィルターを定期的に掃除しましょう。
フィルターがつまっていると、ゴミをキャッチしてくれませんので、直接排水管へ流れてしまいます。
また、洗濯槽の掃除や排水ホースの交換も定期的に行って下さい。
洗濯槽や排水ホースは、排水の通り道ですので、徐々に汚れが蓄積します。
掃除や交換をしておくことで、排水管へ汚れやゴミが流れるのを防止しましょう。
定期的に排水管洗浄をしないと発生するトラブル
定期的に排水管を掃除しておかなくては、トラブルのもとになってしまいます。
トラブルが起こってから、掃除や対処を迫られると手間や費用がかかりますので、こまめな掃除をしておきましょう。
排水管から悪臭が発生する
排水管の汚れを放置してしまうと、水回りから嫌な臭いを感じる場合があります。
洗剤カスや油汚れなど、さまざまな汚れが蓄積する排水管は、雑菌が増殖しやすい環境です。
「封水」と呼ばれる水を排水管の内部に貯めておくことで、臭いの漏れを防いでいます。
しかし、汚れが蓄積してしまうと、水圧のバランスが崩れて封水がなくなることがあります。
そのため、悪臭がする場合はまず「封水がきちんと溜まっているか?」チェックして下さい。
封水があるのにもかかわらず、悪臭がする場合は、汚れが封水より排水口側に蓄積していることが原因です。
ブラシなどを使い掃除しましょう。
汚れが蓄積して排水の流れが悪くなる
排水管に汚れが蓄積すると、排水の通り道が狭くなるため流れが悪くなります。
結果として、つまりを起こしたり、排水が逆流してしまいます。
特に、油汚れや髪の毛などは蓄積しやすい汚れのため、キッチンやお風呂場の排水管は要注意です。
定期的な掃除を行いましょう。
害虫が発生する
排水管に汚れが蓄積すると、害虫が発生して家の中に侵入してくる可能性があります。
排水管に溜まる汚れは栄養が豊富にあり、食品のカスが流れるキッチンは特に害虫が発生する可能性が高いです。
普段は「封水」が悪臭とともに害虫の侵入を防いでいますが、汚れが溜まると封水がなくなることがあり、その際に害虫が家の中へと侵入してきます。
古い住宅では、封水をためる排水トラップがない場合や、排水口の隙間からも害虫は侵入してきますので、注意しましょう。
水まわり別|おすすめの排水管洗浄の頻度
場所 | 掃除頻度 |
---|---|
キッチン | 週に2〜3回 |
洗面所・お風呂 | 週に1〜2回 |
洗濯機 | 月に1回 |
それぞれの排水管は、上記の頻度で洗浄していきましょう。
放置しておくと、さまざまなトラブルを引き起こしてしまいますので、定期的に洗浄することがとても重要です。
ですが、排水管の内部は直接目で確認できないため、汚れ具合をみての掃除はできません。
「水の流れが悪いな」と感じてから掃除するのでは、手遅れの場合もありますので、こまめに掃除しておきましょう。
手軽にできる排水管洗浄方法5選
「排水管を洗浄したい」と考えた際、できれば手軽に行いたいですよね。
そこで、費用を抑えて手軽に行える「排水管の洗浄方法」を5つ紹介していきます。
排水管内部に付着している汚れがひどい場合は専用の洗浄工具が必要かもしれませんが、軽度の排水管洗浄はご自身でも十分対応可能ですので、ぜひお試し下さい。
それでは自分でできる排水管の洗浄方法をご紹介します。
1.大量のお湯を流す
大量のお湯を流す方法は、油汚れが多いキッチンの排水管におすすめの洗浄方法です。
油分は温度が上がると流動性が上がります。
お湯の温度を利用して、排水管の内部で固まった油汚れを流すことが期待できます。
排水管にお湯を流す手順
- 排水口の「排水トラップ」を外し、タオルや雑巾で排水口にフタをします。
- シンク内に8割程度のお湯(50℃)を溜めて下さい。
- お湯をシンクに溜めることができたら、排水口に蓋をしていたタオルをとって一気に排水管にお湯を流し込んでいきましょう。
この洗浄方法のポイントは、「排水トラップを外すこと」と「50℃前後のお湯を使用すること」です。
また、排水管に熱湯を流してしまうと痛めてしまう可能性があります。
排水管の素材によっては耐熱温度が80℃くらいの場合もありますので、熱湯は絶対に流さないようにしてください。
2.ワイヤーブラシで排水管内部をこする
排水管内部の付着汚れを直接こすり落としたい場合は、ワイヤーブラシを使用すると便利です。
ワイヤーブラシとは、ワイヤーを排水管の中に挿入して汚れをおとすための掃除用品です。
ワイヤーの周りや先端には、ブラシが付いていて排水管を直接こすることができます。
メーカーによっては「ワイヤー式パイプクリーナー」や「クリーナースプリング」と呼ばれていたりしますが、同じ役割をもった清掃道具です。
ワイヤーブラシで排水管内部を掃除する手順
- 排水口からワイヤーブラシを入れ込み、回転させながら排水管内部の汚れをこすり落としていきましょう。
- 何度か繰り返してみて、ブラシ部分に汚れがつかないようになれば洗浄完了です。
ワイヤーブラシには、家庭用と業務用がありますが、家庭用であればホームセンターやネットショップなどで1,500円程度で購入可能です。
手軽に購入できて直接汚れを落とせる優れものですが、使用する際には「力の入れすぎ」や「奥まで突っ込みすぎない」ように注意しましょう。
また、排水管は複雑な形状をしているため、ワイヤーブラシを奥まで入れ込みすぎると抜けなくなる恐れもあります。あまりに強い力でこすりすぎないように注意が必要です。
3.パイプクリーナー(洗剤)を使用する
薬剤のパイプクリーナーを使用する方法は、汚れに直接触れないで済むため手軽に掃除したい方におすすめの方法です。
パイプクリーナーは、排水管内部の汚れを落とすために強力な薬剤を使用しています。
揮発性が高いものや有毒なものもあるので、窓や換気扇をつけてしっかり換気を行い、ゴーグルや手袋などの保護具も必要に応じて着用しましょう。
排水管にパイプクリーナーを使用する手順
- 規定量の薬剤を排水管に流し込み、規定時間放置しましょう。
- その後は、50℃前後のお湯を流して洗浄完了です。
パイプクリーナーを使うときには、薬剤が飛び散って身体に付かないように取り扱いには十分注意して下さい。
4.重曹とクエン酸で汚れを落とす
排水管洗浄を家にあるもので手軽に行いたい場合は、重曹とクエン酸が有効です。
重曹とクエン酸を使用したこの方法は、自然由来の成分で洗浄するため、安全面に関しても安心です。
小さいお子様がいる家庭では、ぜひこの洗浄方法をお試し下さい。
排水管に重曹とクエン酸を使用する手順
重曹2に対してクエン酸1の分量を排水管へ流すと発泡しますので、30分もしくは1時間ほど放置しましょう。
5.排水つまりはラバーカップで対処する
排水管がつまっている場合は、ラバーカップ(スッポン)の出番です。
ラバーカップの吸引力で、つまっている原因を引き出しましょう。
排水つまりにラバーカップを使用する手順
- 使用する排水管に適した形状とサイズのラバーカップを用意して、排水口へ押し当てます。
- ラバーカップを押し込んだらしっかりと引きましょう。ポイントは「引く」ことです。
この「押して引く」動作を何度か繰り返すことで排水つまりを解消できます。
排水が飛び散ることあるので、新聞紙やビニール袋を敷くなど対策を行ったうえでラバーカップを使用しましょう。
専用工具を使った排水管洗浄方法
排水管洗浄をする際に、専用工具を使用することでより高い洗浄力を期待できます。
専門工具なので費用がかさむ点がネックではありますが、排水管内部の汚れがひどい場合は専用工具が必要になります。
以下では、排水管洗浄工具である「手動トーラー」「家庭用高圧洗浄機」を使った洗浄方法を解説しますので参考にして下さい。
手動トーラーを使った排水管洗浄
まず、手動トーラーとは「ワイヤーブラシ」の業務用版のことを指します。
家庭用のワイヤーブラシよりも、威力があり耐久性も高く長さもあります。
また、電動で動く「電動トーラー」もありますが、電動トーラーは最低でも数万円はしますので、家庭で使用する場合は手動タイプで十分です。
手動トーラーの使用方法は、排水口から排水管の奥へワイヤーを挿入し手元のハンドルを回すだけです。
しかし、トーラーは排水管のつまりを通管させることが目的です。
排水管内部の汚れをキレイに落としたい場合は、次に紹介する高圧洗浄機を使用しましょう。
家庭用高圧洗浄機を使った排水管洗浄
高圧洗浄機は、水を高圧で噴出させて水だけで汚れを落とす洗浄機器です。
業務用のプロが使用する品物では数十万円~百万円を超えるものもありますが、家庭用であれば数万円ほどで購入可能です。
ただし、通常の家庭用高圧洗浄機には「排水管洗浄用ホース」と「洗浄ノズル」は付いていないので、別途購入する必要があります。
高圧洗浄を使った排水管洗浄は、少し手順が多くなります。
- 洗浄ホースとノズルを高圧洗浄機に取付
- 給水ホースを水道に繋ぐ
- コンセントを指す
- 最終桝の手前にある排水桝の蓋を開ける
- 洗浄ノズルをお家の方向へ差し込む
- 高圧洗浄機のスイッチをON
- 洗浄ホースが自然と排水管の中を進んでいく
- 届く範囲まで洗浄できたら、次の排水桝へ
- これを繰り返す
排水管は複雑な形状をしていることもあるので、うまくホースを調節しながら排水管の洗浄をしていきましょう。
気を付けなければならないのが、あまりに強い水圧を使用することで排水管内部を痛めてしまうことがあります。
排水管を破損してしまうと、排水管自体の交換や補修が必要になり、大きな出費となりますので高圧洗浄機の取り扱いには十分注意しましょう。
排水管の汚れがひどい場合は高圧洗浄機が必要
排水管の汚れが、あまりにもひどく蓄積していると、薬剤やブラシなどでは落とせないことがあります。
以下の症状がみられた場合は、排水管内部に汚れが蓄積しているサインです。
汚れがひどく排水管の内部に付着している場合は、高圧洗浄機を使用しなければ落とすことが難しいです。
排水管内部に汚れが蓄積すると、床下などから「ゴボゴボ」と音がすることもあります。
頻繁に排水の流れが悪いと感じたり、悪臭がしている場合も、汚れが蓄積しているサインですので、高圧洗浄機を使用しましょう。
水道修理業者に依頼した場合の費用
高圧洗浄機は家庭用のものでも数万円はしますので、業者に任せるのもひとつの手です。
高圧洗浄機は、使用方法を誤ると排水管を痛めてしまい、配管の交換が必要になります。
高圧洗浄を業者へ依頼する場合は、洗浄する範囲によって料金は異なります。
高圧洗浄の範囲 | 費用の相場 |
---|---|
家全体の排水管 | 70,000円〜100,000円 |
部分的な排水管 | 20,000円〜50,000円 |
また、洗浄する排水管の長さや使用する水圧によっても料金は異なります。
しかし、どの項目についても、状況や状態を自分で判断するのは難しいですよね。
まずは、水道修理業者へ見積もりを依頼しましょう。
水の救急隊であれば、見積もりはもちろん出張費用も無料です。
水の救急隊では依頼時に「ネットをみた」と伝えていただくと3,000円の割引を適用できます。排水管を高圧洗浄したいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談下さい。
排水管洗浄のよくある質問
最後に排水管の洗浄についてよくある質問を紹介します。
誤った洗浄方法をとってしまうと、排水管が損傷する恐れもあるため、疑問を解決してから排水管洗浄をするようにしましょう。
排水管洗浄はしたほうがいいですか?
排水管は定期的に掃除するべきです。頻度は1年に1度程度が理想ですが、難しい場合は5年に1度は排水管の洗浄をしましょう。
排水管に蓄積した汚れによって、様々なトラブルを引き起こします。
放置を続けると、最悪の場合は排水管を交換しなければならず費用の負担が増えてしまいます。
排水管洗浄は義務ですか?
排水管の洗浄は義務ではありません。
しかし、マンションなどでは清潔な状態を保つために、管理人もしくは管理会社へ年1回程度の排水管洗浄が推奨されています。
また戸建ての持ち家の場合は、自己管理となります。
排水詰まりが起きる前に、必要に応じて排水管洗浄をしていきましょう。
まとめ
排水管は、定期的な洗浄を行わなければ様々なトラブルを引き起こします。
しかし、排水管内部の汚れ具合が直接見えないため、掃除すべき頻度がわからなかったり掃除方法もわからなかったりします。
長年放置してしまうと、汚れが蓄積してしまいますし、掃除の手間や費用の負担が大きくなります。
本記事で解説した、排水管洗浄の方法や予防策を実施していただき、大ごとになる前に対処していきましょう。
排水管の高圧洗浄について心配な方は、ぜひ水の救急隊へご相談下さい。
【見積・相談・出張費】は無料・24時間年中無休でお受付しています。
水のトラブルなら水の救急隊へ
水の救急隊なら即日対応可能です!
口コミや実績から水道修理業者を比較しよう
水道修理業者を判断する材料として、口コミサイトや公式サイトの修理実績などを確認するのもおすすめです。水道屋さんの口コミをまとめたサイトも多くあるので、そちらを確認したり、SNSを確認するのもいいかもしれません。
地域密着型の修理業者を選べば安心
一刻を争うような水のトラブル発生している場合、水道修理業者をじっくり選んでいる場合ではないと思われる方もいるかもしれません。そんな時は、地域密着型の水道屋さんを選ぶといいでしょう。家の近くの水道修理業者を見つけておけば、早ければ30分以内に修理を始めてもらえるかもしれません。
近くの水道屋さんなら市区町村単位で近くの水道屋さんを探すことができます。