防水パンの交換は自分でできる?交換方法と業者依頼する際の費用相場


「防水パンに新しい洗濯機が入らないけど、自分で交換できるの?」とお悩みではありませんか?
中には「防水パンってそもそも必要なの?」と考えている方いらっしゃるかもしれません。
ドラム式洗濯機など大きな洗濯機を購入した場合に、防水パンのサイズが小さくて設置できないことがあります。
この記事では自分で洗濯機置き場の防水パンを交換することは可能なのか、そして業者に依頼する場合の費用相場についてご紹介します。
防水パンを設置せずにトラブルが起きてしまった場合のリスクについても併せてご紹介するので、ぜひ最後までご覧下さいね。
【この記事を読んで欲しい人】
- ドラム式洗濯機を検討している
- 防水パンの交換をしたい
- ドラム式洗濯機を防水パンにおけるか心配
- 防水パンを自分で交換できるか知りたい
- 防水パンを設置しないリスクを知りたい
- 防水パンのサイズを知りたい
洗濯機の防水パンの役割


洗濯機が水漏れを引き起こしてしまった場合に、部屋への漏水を防ぐために設置されています。
洗濯機置き場に設置されている防水パンは、床の排水口と繋がっていてます。
例えば洗濯機本体の振動やその他の理由で排水ホースが外れたり、排水弁が詰まって排水ホースではない部分から水漏れしてしまうことがあります。
下の階へ漏水したり、フローリングなどが水浸しになってしまうと困りますよね?そんなときに「設置していてよかった…!」となるのが防水パンです。
さらに防水パンは一般的に強化プラスチックなどの樹脂素材で作られている為、水漏れだけでなく洗濯機を使用する際の振動を軽減させる効果もあります。
洗濯機の防水パンの交換のタイミングは?


洗濯機の防水パンは、設置された当初から一度も交換したことがないという方も多いはずです。
基本的には洗濯機のサイズアップなどがない限りはそのまま汎用して使用できますが、以下のような状況では防水パン本体を交換しなければなりません。
防水パンの破損や故障


防水パンが破損したり故障するといった事態は稀なケースです。
ですが重たいものを落としたり、長年使用し続けたことで経年劣化してしまい部分的にひび割れしてしまうことがあります。
防水パンが部分的に破損した場合は、コーキング等で一時的な応急処置を行うことはできます。
ですが水漏れしてしまった場合に、破損部分から水が染みでてしまう可能性が高いため、防水パン本体ごと交換しなければなりません。
洗濯機が防水パンに入らない


これまで使用していた縦型洗濯機から、ドラム式洗濯機や乾大容量縦型洗濯機に交換する場合、サイズが合わずに入らないことがあります。
また、洗濯機を使用していて水漏れや詰まり、脱水不良などの不具合が発生してしまった場合は洗濯機を持ち上げて排水口を直接確認しなくてはなりません。
縦型洗濯機は比較的軽量のため、動かして対処することが可能です。
ですが、ドラム式洗濯機は重量があり、設置後に動かすことが難しいため、メンテナンスを手軽に行うことができません。
洗濯機の防水パンのサイズ規格と測り方


洗濯機を購入するときに多いのが、防水パンのサイズを測らないまま洗濯機を購入してしまって設置することができなかったというトラブルです。
新しい洗濯機にドラム式洗濯機を選び、契約時にサイズのことが不安になって、一度自宅に帰ってサイズを確認するということもよくあります。
洗濯機を購入する場合には、あらかじめ防水パンのサイズを理解しておくことで、交換が必要なのかどうかを判断できるはずです。
以下では、洗濯機の防水パンのサイズ規格と測り方についてご紹介します。
防水パンの3つのサイズ


洗濯機の防水パンは、多くは80㎝幅のものが採用されています。
一般的な防水パンのサイズは、以下の3種類です。
正方形タイプ | 幅64㎝×奥行64㎝ |
---|---|
長方形タイプ | 幅74㎝×奥行64㎝ |
長方形タイプ2 | 幅80㎝×奥行64㎝ |
防水パンのサイズを知っておけば、購入する予定の洗濯機の設置が可能か判断できます。
また、洗濯機購入の際に排水口の位置について必ず問われるので、洗濯機の排水口の位置を確認するようにしましょう。排水口が真下についている場合は、洗濯機のかさ上げ工事が必要なケースもあります。
防水パンのサイズの測り方


防水パンは内側に湾曲した作りになっているため、実際にサイズを測る場合は平面部の有効内寸を測ります。
洗濯機の底の部分のサイズだけでなく、必ず本体サイズを確認した上で防水パンを選ぶようにしましょう。
洗濯機は底部分が本体部分よりも小さく作られています。そのため、防水パンを壁際に余裕なく設置してしまうと、洗濯機を置いたときに幅が合わずに設置できないことも多いです。
このトラブルによって、防水パンを買い替えなければならないケースもあります。
次に、排水口の位置を確認します。
排水口の位置が洗濯機の両サイドに取り付けできる場合は、問題なく洗濯機を設置できます。
しかし、洗濯機の真下に排水口がある場合には、「本体かさ上げ振動吸収台」と呼ばれる別部品を購入して取り付ける必要があります。
ドラム式洗濯機が置ける防水パンのサイズ


ドラム式洗濯機がおける防水パンのサイズを知っておくことで、実際に設置する際のトラブルを防ぐことができます。
日立のドラム式洗濯機を例に挙げて、扉を閉めたときのサイズ確認を行っていますのでぜひ参考にしてみてください。
どのタイプも奥行きは同じ538mmです。正方形幅64㎝×奥行64㎝のタイプ(単身用賃貸アパートマンション)などの場合は設置することが難しくなります。
それ以外であればほとんどの場合は対応することができます。ただ以下の3つに注意しなければなりません。
ドラム式洗濯機の設置に最低必要なサイズ
ドラム式洗濯機を置く場合には本体の大きさだけでなく、扉を開けた場合の奥行きなども考慮しなくてはなりません。
上記で説明した日立のドラム式洗濯機の場合は、ドア部分を開けた際のサイズが以下のようになります。
容量 | 幅 | 奥行 | 高さ |
---|---|---|---|
10kg | 600mm | 1140mm | 1050mm |
11kg | 600mm | 1140mm | 1065mm |
12kg | 695mm | 1073mm | 1070mm |
ドラム式洗濯機を設置するときは、扉を開ける側のスペースを確認も重要です。
このスペースを確保できないと、洗濯ものを取り出す作業が不便になってしまいます。
壁との隙間も必要


排水ホースを通す側の側面は10cm程度あけるようにしましょう。
ドラム式洗濯機は乾燥機能による排気などを行うため、壁との隙間を開けておく必要があります。
壁との接地面が1cm未満の場合、壁との接触による異常音の原因にもなってしまいます。排水口の位置が原因で設置が難しい場合は、排水口を直下に設ける工事を行って対処できます。
蛇口と干渉しないか注意


ドラム式洗濯機を置く場合は、蛇口の高さにも注意しなければなりません。
蛇口のタイプによっても異なりますが、高さが低すぎて蛇口に干渉してしまう場合は専用部品を取り付ける必要があります。
洗濯機の防水パンは自分で交換できる?


洗濯機の防水パンを交換する場合に少しでも費用を安くするために自分で交換したいという方も多いかもしれません。
防水パンは正しい手順で作業を行えば自分で交換することが可能です。ただし、現実問題として自分で交換するメリットはあまりありません。
設置する防水パンのサイズや規格など適したものを個人で購入して、古い防水パンを処分する必要があるためです。
一般的に、防水パンの交換作業は専門業者に依頼する方がほとんどです。
また、防水パンはただ洗濯機の下に置かれているだけでなく、排水口に排水トラップを設置し床にビス留めを行う必要があります。
以下では、実際に防水パンを交換するための方法についてご紹介します。
洗濯機の防水パンの交換方法


自分で交換設置するときにもっとも気を付けなければならないのは、排水ホースの取り付けです。
漏水しないためにもしっかりと手順を理解して、慎重に交換作業を行うようにしましょう。
防水パンはどこで買える?価格は?
防水パンはネットショップやホームセンターなどで購できます。
一般的な防水パンは種類や規格によっても異なりますが、5,000円〜10,000円の価格帯で販売されています。
防水パンの中には、簡易的な水受けの役割しか担わない商品も販売されています。
洗濯機の水量を受けるだけの容量がないだけではなく、振動を吸収する効果もないため、誤って簡易的なものを購入しないようにしましょう。
必要なもの
洗濯機の防水パンを自分で交換するときには、以下5つのものを準備しておく必要があります。
工具名 | 使用用途 |
---|---|
電動ドライバー | 防水パン床に直接ビス留めする際に必要 |
カランプライヤー | スムーズに排水トラップを取り外すことができる 水まわり設備の修理に関して持っておくとなにかと便利 |
排水トラップ回し | 排水トラップの形状になった平面金具 |
防水パンの交換手順
防水パンの交換を自分で行う場合の手順は以下の流れで行ってください。特に注意が必要なのは排水トラップの設置です。排水トラップを適切に設置できていないと、水漏れの原因になってしまいます。
洗濯機の防水パンの排水エルボについて


防水パンに排水エルボと呼ばれるL字型の接続部材がついていない場合、悪臭や水漏れのトラブルが起きやすくなってしまいます。
種類によっては排水エルボが必要ないケースもありますが、そういった場合にはそもそも排水エルボを取り付けられないような構造になっています。
ですが、排水エルボが必要な排水口であるにも関わらず、排水エルボを設置せずに使用するのはおすすめできません。
洗濯機の水圧で排水ホースが外れて水漏れの原因になってしまうだけでなく、悪臭の原因にもなってしまいます。
排水口の口径によって設置できる排水エルボは異なりますが、ゴム製の「ラッパエルボ」を購入すればほとんどの排水ホースに接続できます。
洗濯機の防水パンは業者へ依頼するべき


防水パンを交換するときには、はじめから水道修理業者などに依頼して交換してもらうのが一般的な方法です。
ただ、業者に防水パンの交換を依頼する時に心配なのが「いくらくらい費用がかかるのか?」ということですよね。
以下では、業者に防水パンの交換依頼した場合の費用相場についてご紹介します。
洗濯機の防水パンを業者に依頼する場合の費用相場
水道修理業者に防水パンの交換を依頼した場合は、一般的な費用相場が20,000円前後です。
材料費や必要な部材によっても異なりますが、直下排水の場合にはかさ上げ振動吸収台を設置する必要があり費用が少し高くなることもあります。
ですが排水トラップや下水と繋ぐ排水管などを適切に接続しなければならないため、自分で防水パンを交換するのはおすすめできません。
DIYで防水パンを取り付けるのが不安な場合
DIYで防水パンを取り付けるのが不安な場合は、水道修理業者に依頼することをおすすめいたします。
仮に防水パンをDIYで設置できても、排水ホースの取り付けがうまくできておらず、水漏れによって大きな被害がでてしまうケースもあります。
ちなみに自分で交換したときの費用は、防水パンの購入費用を考えるとおおよそ5,000円〜10,000円です。
ですが、洗濯機の取り外しや設置を行うと2時間以上はかかってしまいます。
また、マンションなどで下の階に漏水被害などが発生してしまった場合は、多額の損害賠償を請求されるリスクもあります。
賃貸の防水パンは交換できる?


一般的に賃貸マンションやアパートの場合は、居住者の判断で勝手に防水パンを交換することはできません。
洗濯機を新しく設置するときは、既存の防水パンのサイズで設置できる洗濯機の中から購入しましょう。
ただ、防水パンにひび割れなどが起きている場合は、すぐに大家さんか管理会社へ連絡を行って対処してもらうようにしましょう。
洗濯機から水漏れが発生してしまった場合に、防水パンの破損を知っておきながら放置してしまうと賠償責任が発生するリスクもあります。防水パンの破損に気付いたときは、すぐに大家さんか管理会社へ連絡することが重要です。
防水パンがない場合のメリットとデメリット


近年では最新型の洗濯機も増え、防水パンは要らないとお考えの方も多くなっています。
防水パンがないことで得られるメリットはありますが、同時にデメリットもあるのは事実です。
以下では、【防水パンがない場合のメリットとデメリット】 についてご紹介します。
防水パンについてお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
見栄えがよい
防水パンがないメリットとして、洗濯機の位置を調整しやすくなります。
また、洗濯機の購入時に防水パンのサイズを気にする必要もありません。
中には洗濯機と防水パンのサイズが合わないと、洗濯機との間に空いた隙間が気になるといった方もいらっしゃいます。
防水パンがないことでこの隙間の問題が解決するため、洗濯機周りの見栄えも良くなり、すっきりとした印象になります。
洗濯機の下が掃除しやすい
洗濯機の下の掃除がしやすくなるのもメリットの一つです。
通常防水パンがあると髪の毛やホコリ、洗剤のカスなどが溜まりやすく掃除がしづらくなります。
ですが防水パンがないことで、ハンディモップなどで簡単に掃除できるようになります。
水漏れしたときの被害が大きい
最新の洗濯機は性能が高くなっていますが、それでも水漏れしないとは言い切れません。
洗濯機が故障した際や、ホースが外れた際はそのまま水漏れしてしまいます。
集合住宅の場合は、最悪のケースでは階下まで浸水する ことも考えられます。賃貸契約書を確認して火災保険、個人賠償責任保険に加入しているか事前に確認してみましょう。
洗濯機の重み・湿気による水滴で床板が傷みやすい
洗濯機の下は元々湿気が高いです。そのため防水パンがないことで洗濯機の水滴が滲み、床にダメージを与えてしまうことがあります。
また、防水パンがなく、洗濯機をそのまま床に設置していると、洗濯機の重みで床が傷んでしまうこともあります。
例えば床がへこむ、洗濯機の跡が付くなどといったダメージです。
防水パンは必ずしも必要ではありません。
ですが、上記のことから水漏れのリスクや床のダメージを考えると、洗濯機をそのまま直置きするのはリスクがあります。
sns上の防水パンの交換に関する感想や口コミ


防水パン、交換完了しました。
洗濯機を待つのみです。 pic.twitter.com/9SXPk30gz9— kazu (@hinu1229) June 4, 2022
洗濯機が壊れて新しい洗濯機が今日来たのですが、交換の時に洗濯防水パンが割れました。
業者さんも電気屋さんも築17年のマンションなら防水パンの耐用年数過ぎてるから、こっちは悪くないと言ってて、珍しく母が怒ってます。
今日も洗濯できないのか・・・
母が怖いので今日は勉強します。
— 加藤路瑛@感覚過敏研究所 (@crystalroad2006) July 11, 2019
洗濯機の防水パンの下から水が染みて来るので、業者さんに来てもらったが、原因不明。
様子見て、あかんかったら、防水パン交換。下の階へめいわくをかけることはないと言われてひと安心。
だけど・・だけど・・。— 梅に鶯・柳に雨 (@56sachy) June 1, 2022
洗濯機が水漏れ、新しいのが来る前に防水パンの交換しなくちゃいけないんだけど、うちの管理会社が全くダメなので、自力で施工業者さん探してるけど、本当に見つからない。母の家片付けるのに頼んだ不要品引き取り業者もいい加減だったから、怖いわ(-∀-`; )
— Ray (@rei_rei_ooo) July 1, 2021
まとめ


防水パンは、もしものときに漏水被害を防ぐ重要な役割を担う住宅設備です。
近年の高機能洗濯機は性能が高く防水パンそのものを必要としないケースも増えてきましたが、水漏れが起きてしまう可能性は0ではありません。
洗濯機は日常的に使用する家電ですので、万一のトラブルのときに対応しやすいように環境を整えておくことはとても大切なことです。
自分で防水パンを取り付けるのは難しいと感じられた際は、水道業社に依頼することもぜひご検討ください。