蛇口の水漏れをそのまま放置してしまうと、水道料金が上がってしまったり、最悪の場合は水が止まらなくなります。
しかし水道修理業者に依頼すると費用がかかってしまうことから、DIYで修理したいと考える方も多いはずです。
そこで本記事では、『初心者の方でも簡単に蛇口の水漏れ修理ができるDIYでの修理方法』について、注意点や手順を詳しく解説していきます。
蛇口の水漏れは原因によっては自分で対処できるので、コストと時間を節約することが可能です。
水道修理業者へ依頼した場合の費用相場についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【この記事を読んで欲しい人】
- 蛇口から水漏れが発生して困っている
- 自分で蛇口の水漏れを直したい
- 水漏れの修理方法をあらかじめ知っておきたい
- できるだけ安く水道の蛇口の水漏れを修理したい
- 水道修理業者に依頼するときの注意点について知っておきたい
蛇口から水漏れが起きたときの応急処置
蛇口から水漏れが発生したら、まずは『止水栓を閉める』ことで、応急処置を行うようにします。
止水栓を閉めれば特定の蛇口への送水を止めるので、被害の拡大を一時的に防ぐことが可能です。
止水栓は主に水まわり設備の給水管部分に設置されています。
キッチンや洗面台は、シンク下の収納スペースに『ハンドル式』もしくは『ネジ式の止水栓』があります。
止水栓、元栓はどちらも右方向(時計回り)に回すことで、給水を止めることができます。
場合によってはボードで隠蔽されているケースもあります。
賃貸物件は大家さんか管理会社に相談
お住いが賃貸物件の場合は、止水栓を閉めた後に大家さん、もしくは管理会社へ相談しましょう。
賃貸物件の持ち主は、大家さん・管理会社なので、老朽化が原因の水漏れであれば対応してもらえる可能性が高いです。
ただ、使い方が原因の水漏れや、水漏れに気づいていたのに報告しなかった場合などは借主負担となる場合もあります。
蛇口のタイプ別|水漏れする原因
蛇口には大きく分けて4種類があります。
以下では、4つの蛇口それぞれの特徴について解説していきます。
ご自宅で水漏れが起きている蛇口を確認しながら読み進めてみてくださいね。
単水栓の特徴
単水栓は吐水と止水のみを行う、最もシンプルなタイプの蛇口です。
単水栓はひとつの蛇口から水、あるいはお湯だけを出します。
構造も非常にシンプルで、水漏れなどが発生しても自分で簡単に修理することができます。
主に洗濯機用水栓、外部水栓などで使用されることの多い蛇口です。
単水栓の水漏れ原因は『コマパッキン』『ケレップの劣化』がほとんどです。
シングルレバー混合水栓の特徴
シングルレバー混合水栓はレバーを上下することで『吐水』と『止水』の操作を行えます。
レバーを左右に動かせば、お湯と水を蛇口の中で行い、温度調節することができるタイプの水栓です。特徴としてはキッチンや洗面台で利用されていることが多いです。
シングルレバー混合水栓の水漏れ原因は、内部のバルブカートリッジの劣化が原因となって水漏れが発生してしまうことがあります。
その場合は、バルブカートリッジの交換を行って修理できます。
ツーハンドル混合水栓の特徴
ツーハンドル混合水栓は、お湯と水のハンドルが付いていて、それぞれのハンドルを回すことで『吐水』『止水』『温度調整』を行います。
一般的には洗面台やお風呂で使われることの多い蛇口のタイプです。
スピンドルがコマパッキンを押さえて止水を行い、ハンドルを回すとスピンドルが上がり吐水する点は単水栓と同じです。
シンプルな構造のため、故障しづらく修理も簡単に行うことができます。
ツーハンドル混合水栓の水漏れ原因は、内部の『パッキン』『コマパッキン』が劣化して水漏れが発生することがよくあります。
水側のハンドルとお湯側のハンドルの両方のパッキンを交換して修理しましょう。
サーモスタット混合水栓の特徴
サーモスタット混合水栓には『サーモスタットカートリッジ』が内蔵されています。
お風呂の水栓として多く使用されており、設定するだけでいつでも一定の温度のお湯を使うことができる水栓です。
サーモスタット混合水栓の水漏れ原因は、切り替えユニットやサーモカートリッジの劣化で水漏れを起こすケースが多いのが特徴です。
蛇口の構造が複雑になっているため、サーモスタット式の混合栓の修理を行う場合は専門の水道修理業者に任せることをおすすめします。
蛇口の水漏れを自分で修理する方法
それでは、自分で蛇口の修理をする方法を解説していきます。
蛇口の修理には工具が必ず必要です。
作業を始める前に、以下のものを準備しましょう。
部品交換を行うときは、水栓金具のメーカーや品番を確認して対応しているものを購入するようにしましょう。
蛇口の修理を行うときは、必ず止水栓か水道の元栓を閉めてから作業します。
ハンドルを閉めても水が止まらない場合
ハンドルを閉めているのに吐水口からポタポタと水漏れしている場合、コマパッキンの劣化が原因の可能性が考えられます。
ハンドルタイプのコマパッキンは以下の手順で交換しましょう。
- 止水栓を閉める
- ハンドルキャップを取り外す
- ネジを緩めてハンドルを引き抜く
- キャップナットを緩めて取り外す
- 三角パッキンを取り外す
- プライヤーでスピンドルのネジを緩める
- 座金とスピンドルを取り外す
- 内部のコマパッキンを交換する
- 逆の手順で部品を取り付ける
- 止水栓を開けて水漏れしないか確認する
ハンドル下(根本)からの水漏れ
ハンドル下の根本部分から水漏れする場合は、パイプの結合部にある三角パッキンが劣化が原因である可能性が考えられます。
三角パッキンは以下の手順で交換します。
- 止水栓を閉める
- ハンドルのカラービスを外す
- ハンドル上のネジを外して引き抜く
- 固定ナットをプライヤーで取り外す
- ナット下の三角パッキンを交換する
- 逆の手順で部品を取り付ける
- 止水栓を開けて水漏れがないか確認する
パイプの付け根からの水漏れ
パイプの付け根からジワジワと水漏れしている場合は、接続部分の固定ナットが緩んでいる可能性があります。
まずは、プライヤーを使って固定ナットを締め直しましょう。
ナットの増し締めを行っても水漏れが直らない場合には、接続部分のUパッキンを交換して対処します。
Uパッキンは以下の方法で新しいものに交換しましょう。
- 止水栓を閉める
- パイプ根本の固定ナットをプライヤーで緩める
- 接続部分のリングとUパッキンを取り外す
- Uパッキンの溝を本体側に向けてはめ込む
- 逆の手順で部品を取り付ける
- 止水栓を開けて水漏れがないか確認する
蛇口の取り付け部分からの水漏れ
壁付き混合水栓など、壁面の給水管と蛇口の接続部分から水漏れしている場合はシールテープが劣化している可能性があります。
シールテープは以下の方法で新しいものに交換します。
- 古いシールテープを取り除く
- 汚れを布や歯ブラシで取り除く
- シールテープを2つ目のネジ山から巻き始める
- シールテープを指で仮止めして引っ張る
- 時計方向に5~8回巻き付ける
- 指でネジ山に馴染ませる
吐水口からの水漏れ(シングルレバー混合水栓)
シングルレバー混合水栓の吐水口からポタポタと水漏れする場合は、バルブカートリッジの劣化が原因の可能性が考えられます。
バルブカートリッジは以下の手順で交換しましょう。
- レバー下のネジを取り外す
- レバーハンドルを引き抜く
- 固定ナットを引き抜く
- バルブカートリッジを交換する
- レバーを元に戻してネジを取り付ける
スパウト付近からの水漏れ(スパウト)
シングルレバー混合水栓は、レバー下の金具部分のスパウトの隙間から水漏れが発生する場合があります。
蛇口根本のOVパッキン、もしくはバルブカートリッジの劣化が原因である可能性があります。
どちらも以下の手順で交換しましょう。
- 止水栓を閉める
- レバーの根本のネジを緩めて取り外す
- 根本を押さえながらナットを緩めて取り外す
- ナットの中にあるバルブカートリッジを取り外す
- スパウトを引き抜く
- OVパッキンを上下両方とも交換する
- 新しいバルブカートリッジに交換する
- 逆の手順で部品を取り付ける
- 止水栓を開けて水漏れがないか確認する
パッキンを取り付けるときには必ず下のパッキンから取り付けるようにしましょう。
パッキンの溝が向き合うように取り付けを行います。
水道修理業者に任せた方がいい蛇口の水漏れ
蛇口の水漏れ修理は、軽度なものなら自分で対処することが可能です。
しかし、すべての蛇口の水漏れを自分で解消することは難しいです。
以下のケースに当てはまる場合には、プロの水道修理業者に依頼して修理してもらうようにしましょう。
蛇口を設置してから10年以上が経過している場合
水栓金具本体を設置してから10年以上が経過している場合は、自分で修理せず水道修理業者に依頼するほうが安心です。
バルブカートリッジやパッキンなどの補修部品が供給終了していると、汎用品を探すのに時間がかかります。
また、蛇口本体が劣化していると部品交換を行う際に別の箇所を破損してしまうリスクがあります。
使用頻度によっても異なりますが、蛇口の寿命は10年前後が目安です。
部品交換のみで対処できるのか、それとも蛇口本体を交換した方が良いのかを自分で判断するのは難しいですよね。
一時的な対処ではなく、長期的に安心して使い続けることを意識しておくようにしましょう。
原因不明の水漏れが発生している場合
蛇口の水漏れの原因がはっきりと分からない場合は、自分で対処せずに専門の水道修理業者に依頼するようにしましょう。
原因不明の水漏れが起きているときは、部品の劣化だけでなく蛇口本体が劣化していることも考えられます。
水栓金具に対応している部品を取り寄せて自分で修理したのに、水漏れが治らなかった…なんていうケースも多いです。
自分で修理することが難しい場合
自分で修理することが難しいと感じられた場合も無理をせずに水道修理業者に依頼しましょう。
取り付け箇所や劣化具合によっては、水栓本体を分解すること自体が難しい場合があります。
また分解はできても元に戻せなくなってしまったり、部品を失くしてしまう可能性も考えられます。
センサー式などの精密水栓金具
近年の蛇口は高機能タイプも多く、手をかざすだけで吐水や止水の操作を行うことができるタイプもあります。
タッチレス水栓などはセンサーを内蔵した精密機器です。
自分で分解を行ってしまったことが原因で別のトラブルが発生するリスクがあります。
センサー機能が故障してしまうと通常の水道修理業者では対応できません。
メーカーに問い合わせを行わなければならないので、余計な手間とコストがかかってしまいます。
高機能タイプの水栓金具から水漏れが発生した場合は、自分で修理せずにプロの水道修理業者に依頼することをおすすめします。
水道修理業者に任せるメリットとデメリット
自分で蛇口の水漏れを修理するべきか、業者に修理を依頼するべきかを悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
以下では、プロの水道修理業者に蛇口の水漏れ修理を依頼するメリットとデメリットについてご紹介します。
水道修理業者に蛇口の水漏れ修理を依頼するメリット
水道修理業者に蛇口の水漏れ修理を依頼するメリットは以下の3つがあります。
水道修理業者によっては、24時間365日いつでも迅速に対応することが可能になっています。
自分で修理する場合、水栓金具のメーカーや品番を特定して、対応する部品を探す必要があります。
水漏れの原因を特定するのも初心者の方には難しく感じるかもしれません。
水道修理業者はこれらすべての作業を一括して引き受けてくれます。
すぐに水漏れトラブルを解消できることが大きなメリットの1つです。
業者に蛇口の水漏れ修理を依頼するデメリット
水道修理業者に蛇口の水漏れ修理を依頼するデメリットは以下の2つです。
水道修理業者に蛇口の水漏れ修理を依頼すると、基本料金や作業料金が必ず必要になります。
そのため、自分で修理するのと比べると修理にかかるコストが大きくなってしまいます。
依頼先の水道修理業者が悪質業者の場合、本来必要のない工事まで行われてしまうかもしれません。
水漏れ修理を依頼するときの業者の選び方や、費用相場の目安について知っておくことで、ぼったくり被害などのトラブルを未然に防ぐことができます。
以下では、水道修理業者を選ぶ上で注意するべきポイントについてご紹介します。
依頼する前に必ずチェックしておくようにしましょう。
失敗しない!水道修理業者の選び方
水道修理業者は全国各地に数多く存在しています
しかし、水道修理業者の選び方を間違えてしまうと高額請求などのリスクがあります。
水道修理業者を選ぶときには、必ず以下の3つのポイントを抑えておくようにしましょう。
水道局指定工事店を選ぶ
蛇口の水漏れ修理を業者に依頼するときは、必ず『水道局指定工事店』に登録されている業者を選ぶようにしましょう。
水道局指定工事店は、各自治体の水道管理者から『適切に給排水設備の工事を行うことができる』と認定された業者です。
このポイントを意識して業者を選ぶだけで、悪質水道修理業者に騙される確率は低くなります。
スピード対応可能な水道修理業者を選ぶ
水道修理業者を選ぶときには『緊急対応可能な業者を選ぶ』のも大切なポイントの1つです。
対応のスピードは業者によって異なりますが、早いところだと依頼してから現場到着まで30分程度で駆けつけてくれる業者もいます。
ただし業者によっては依頼してから、実際に対応するまでに日程調整を行わなければならないケースもあるので注意しましょう。
緊急対応の水道修理業者に依頼する場合は『早朝・深夜料金』などの別途料金が発生することもあります。
弊社水の救急隊なら、時間帯や祝日による割増料金は発生しません。依頼をいただいた後は即日最短30分で急行が可能です。
料金体系が分かりやすいところを選ぶ
水道修理業者の料金は以下のような計算式で決定されるのが一般的です。
業者を選ぶときにはトータルコストで選ぶようにしましょう。
業者によっては『基本料金0円』などのキャンペーンを行っていることもあります。
ただし、基本料金が0円になっていても、作業料金が相場よりも高く設定されていることが多いです。
蛇口の交換や部品交換する場合は、『基本料金』『作業料金』に『部材費』が加算されます。
『諸費用』は『出張費』『見積もり料』などがかかるケースがあります。
信頼できる業者のホームページは、これらの費用が必ず専用ページにて詳しく紹介されています。
水道業者に依頼した場合の費用相場
以下からは、蛇口の水漏れ修理にかかる費用相場についてご紹介します。
実際に修理を行ってもらったときに適正料金かどうかを、ある程度判断することができるのでぜひ参考にしてみてください。
部品交換で対応できる場合の費用相場
部品交換にかかる作業料金の相場は5,000円~10,000円前後です。
単水栓などは構造もシンプルです。パッキンなども300円程度なので修理にかかる費用は比較的安くなります。
レバータイプの混合水栓はバルブカートリッジの部品代が比較的高くなってしまうことを頭の片隅に置いておきましょう。
水栓金具本体の交換が必要な場合の費用相場
水栓金具本体の交換をしなければ蛇口の水漏れを修理できない場合は、15,000円~30,000円前後の作業料金が必要になります。
キッチンや洗面台など、設備に応じて必要となる機能やグレードも大きく異なります。
場合によっては50,000円以上の費用がかかってしまうケースも少なくありません。
水まわりのリフォームを検討しなければならない時期を迎えている場合、水栓本体の交換だけでなく、全体を交換する方がトータルコストが安くなることもあります。
水道修理業者に依頼するときには「部品交換のみで対応することができないか?」を必ず確認するようにしましょう。
まとめ
この記事は蛇口の水漏れを自分で直す方法についてご紹介しました。
蛇口の水漏れは、主にパッキンの劣化・ナットの緩み・部品の劣化が原因です。
お使いの蛇口のタイプごとに交換すべき部品は異なります。まずは既存の蛇口の種類をきちんと見極めるのが大きなポイントです。
焦らずにゆっくりと作業すれば、初心者の方でもきちんと蛇口の水漏れを修理することはできます。
自分で修理するのが難しいと感じたり、水漏れの原因が分からない場合もあるかもしれません。
そんなときはこの記事でご紹介した業者の選び方を参考にして、安心して修理業者に依頼できるようにしてくださいね。
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口コミや実績から水道修理業者を比較しよう
水道修理業者を判断する材料として、口コミサイトや公式サイトの修理実績などを確認するのもおすすめです。水道屋さんの口コミをまとめたサイトも多くあるので、そちらを確認したり、SNSを確認するのもいいかもしれません。
地域密着型の修理業者を選べば安心
一刻を争うような水のトラブル発生している場合、水道修理業者をじっくり選んでいる場合ではないと思われる方もいるかもしれません。そんな時は、地域密着型の水道屋さんを選ぶといいでしょう。家の近くの水道修理業者を見つけておけば、早ければ30分以内に修理を始めてもらえるかもしれません。
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