今ご自宅で使っているトイレを、新しいトイレに交換したいとお考えではありませんか?
古くなった便器のリフォームや、新しいデザインのトイレに変えたいときは、トイレ本体の交換が必要です。
しかし、便器の交換にはどのような費用がかかるのか、また交換手順はどのように進めればよいのか、初めての人にとっては不安なことも多いと思います。
そこで今回の記事では、トイレの交換に必要な費用や、便器の交換手順を詳しく解説します。
併せて、トイレの交換を依頼するときはどこに依頼すれば良いのか、メリットとデメリットについても解説しています。
新しいトイレへの交換を検討されている方は、是非最後までご覧ください。
【この記事を読んで欲しい人】
- 新しい便器に交換したい
- 便器の交換に必要な費用を知りたい
- 便器の交換は自分でできるのか知りたい
- 便器の交換はどこに依頼すればいいのか知りたい
- トイレの種類について知りたい
トイレの便器を交換する前に抑えておきたい4つのポイント
ご自宅のトイレが古いと使い勝手が悪かったり、来客があった際に見られたときに恥ずかしさを感じてしまいますよね。
これから新しくトイレを交換したい方のために、以下ではトイレを交換するときに抑えておきたい4つのポイントについてご紹介します。
トイレの種類を確認しておく
トイレには、主に3つのタイプがあります。
『組み合わせトイレ』『タンクレストイレ』『一体型トイレ』の特徴と、本体価格についてまずは知っておきましょう。
組み合わせトイレの特徴と価格
組み合わせトイレは、便器・タンク・便座をそれぞれ組み合わせた形状のもっとも普及しているタイプのトイレです。
組み合わせトイレは、組み合わせる便座によって機能性や清掃性が高くなります。
万が一故障した場合も、部分的な部品の交換ができます。
メンテナンス性能も高いため、どのタイプのトイレにしようか迷っている方には、組み合わせトイレを選ぶのがおすすめです。
組み合わせトイレは価格帯も安く、3万円〜10万円前後で販売されています。
タンクレストイレの特徴と価格
タンクレストイレは水道管に直結しており、水圧を電子制御でコントロールして排水を行います。
その名のとおりトイレタンクがないため、限られたトイレスペースを最大限活用できるのが大きなメリットです。
タンクレストイレは高機能でデザイン性が高いだけでなく、節水効果も非常に優れています。
ただ、ランニングコストが高く、本体価格も10万円〜40万円と高額です。
一体型トイレの特徴と価格
一体型トイレは、便座と便器が一体型となっているタイプです。
そのため、便座が故障した場合は、トイレ本体を交換しなければならないケースもあります。
継ぎ目や凸凹が少ないため清掃性、デザイン性は高いですがメンテナンス費用が高くなってしまうのがデメリットの1つです。
一体型トイレの本体価格は5万円〜15万円前後です。
自宅の排水方式を確認しておく
トイレの交換を行う場合は、ご自宅のトイレの排水方式を確認しておく必要があります。
トイレの排水方式には、『床排水』と『壁排水』の2種類があります。
それぞれの特徴と見分け方について知っておきましょう。
床排水の特徴と見分け方
床排水は戸建てに多いタイプの排水方式で、配水管はトイレの下に位置しています。
トイレと壁の間に排水管がない場合は、床排水だと判断することが可能です。
同じタイプのトイレを床排水と壁排水で比較すると、床排水の方が洗浄水の節水効果が高いのが特徴です。
壁排水の特徴と見分け方
壁排水は、マンションや公営団地に多い排水方式です。
排水管が壁や立管に繋がっているため、一目で壁排水だと見分けることができます。
同じタイプのトイレでも、壁排水と床排水かによって商品自体の価格が異なることもあるので注意が必要です。
洗浄方式の違いを確認しておく
普段あまり意識しないポイントかもしれませんが、トイレはタイプによって洗浄方式が異なります。
毎日快適にトイレを使い続けるためにも大切なポイントなので、是非この機会に知っておくようにしましょう!
洗い落とし式
洗い落とし式は、従来のトイレに多いシンプルなタイプの洗浄方式です。
フチ裏の穴から水を流して洗浄しますが封水面が狭く、汚れが付着しやすい問題点があります。
洗い落とし式のトイレは、近年ではあまり使用されることは少なくなっています。
サイホン式
サイホン式の排水方式は封水面が広いため、汚物が水に沈みやすくなっています。
汚れの付着や臭いを防ぐことができるのが大きな特徴です。
サイホン作用によって引っ張られるような形で強力な排水を行うことができますが、必要水量が多いのがデメリットです。
トルネード式
トルネード式は、TOTO独自の洗浄方式の名称です。
便座のフチ裏からトルネード水流を噴出し、便器を洗浄しながら汚物を流すことができます。
他メーカーでは、パナソニックのターントラップ式もトルネード式に似た洗浄方式の1つです。
欲しい機能を確認しておく
最新のトイレには快適に用を足せるための機能や、トイレをキレイに保つための機能が備わっています。
トイレを選ぶときの基準として、あらかじめ欲しい機能を具体的に決めておくことで、スムーズに選ぶことができるかもしれませんね。
以下では、最新のトイレに備わっている、人気の機能について5つご紹介します。
抗菌・自動除菌機能
各メーカーのトイレには、抗菌や自動除菌機能が付いているものもあります。
使うときに汚れが付きにくくするためにミストを噴出したり、菌の発生を抑えるために自動で除菌を行う機能などです。
TOTOは水道水の塩化物イオンを電気分解して除菌水をつくり、薬品を使わずに水だけでトイレをキレイに保つことができます。
LIXILはプラズマクラスターイオン水で鉢内除菌を行うため、便座裏や便器内の隅に付着した菌をしっかりと取り除くことが可能です。
便蓋のオート開閉機能
トイレの蓋の閉め忘れを防ぐためのオート開閉機能は、最新のトイレの中でも非常に人気の機能です。
手を汚したくない方や、臭いが気になる方にもおすすめです。
脱臭機能
脱臭機能が付いているトイレは、用を足した後に臭いを気にする必要がないためストレスフリーで使うことができます。
消臭対策が不要なので、朝のバタバタとした時間帯に次にトイレを使う人のことを気にする必要がありません。
エコ機能
最新のトイレは環境だけでなく、家計にも優しいエコ機能が充実しています。
タンクレストイレは電気代も安く1回の洗浄に必要な水量も少ないため、大きな節水効果があります。
暖房便座機能
トイレに座った瞬間のヒヤッとした不快感をなくすための暖房便座機能は、ヒートショック対策にもおすすめです。
従来の暖房便座は、使っていない時間も常に便座を温め続けるため、電気代が高くなってしまうのがデメリットでした。
ですが、最新の瞬間暖房便座はトイレを使うときだけ瞬間的に便座を温めることができます。
便器を交換したい!トイレのリフォームに必要な費用
新しい便座に交換したいと思っていても、便器の交換にどのくらいの費用がかかるのか心配ですよね。
トイレのリフォーム費用は現在取り付けているトイレのタイプや、施工内容によって大きく異なります。
便器のみを交換するパターン、トイレ全体をリフォームするパターンのそれぞれの費用の目安について知っておきましょう。
洋式から洋式へ交換時の費用
既設の洋式トイレを、同じタイプの洋式へ交換する場合の作業費の相場は3万円〜20万円前後です。
組み合わせトイレよりも、タンクレストイレの方が工賃が5万円以上高くなる傾向があります。
機能の多いハイグレードタイプは高額になるため、必要な機能を絞って選ぶようにしましょう。
和式から洋式へ交換時の費用
和式トイレから洋式トイレに交換するときは、『段差があるのかどうか』『クロスやフローリングを取り替えるのか』によっても必要な費用が異なります。
本格的な浄化槽を設置すると約80万円〜200万円と高額になります。
便器や便座のみを交換する費用
トイレ全体をリフォームするのではなく、便器や便座など部分的な交換をする場合の費用は以下の通りです。
便器の価格と交換工賃
便器の交換に必要な作業費の相場は、3万円〜5万円前後です。
ただし、選ぶトイレによって取り付けに関して必要な作業内容も異なります。
あくまで目安の費用ということに注意しましょう。
便座の価格と交換工賃
便座の交換にかかる作業費の相場は8千円〜2万円前後です。
樹脂製のシンプルな普通便座であれば、比較的安く購入することができますが、タイプやグレードによって価格は大きく異なります。
その他の費用
トイレの交換を考えている方の中には、便座や便器だけでなく、トイレ全体をリフォームしたい方も多いかもしれません。
トイレの壁紙や、床材の張替えに必要な費用についても知っておくと安心です。
以下では、トイレの壁紙や床材の張り替えの費用相場をご紹介します。
トイレの壁紙の張替え
トイレの壁紙クロスの交換にかかる費用は2.5万円〜4.5万円前後です。
便器単体だけをを交換するよりも、トイレの壁紙クロスの交換も一緒にした方がお得になるケースもあります。
見積もりを行うときに、便器のみの交換と全体の交換をした場合の内訳を出してもらうようにしましょう。
床材の張替えやクッションフロアの価格
トイレの床の張替えを行う場合の費用相場は、1万円〜6万円前後です。
床材の種類によっても費用は異なりますが、クッションフロアは床材と比べて費用が安く手軽に交換することができます。
ただし、タイル材や消臭効果があるエコカラット(LIXIL)、珪藻土を選択すると数万円高くなることもあります。
便器の交換費用を安くするためにできること
ご自宅のトイレの便器を新しい便器に交換をしたくても、経済的な負担がネックになっている方も多いのではないでしょうか?
トイレのリフォームには高い費用が必要になるので、どうしてもあと一歩が踏み出せない気持ちはとてもよく分かります。
「できることなら少しでも安く抑えたい」とお考えの方は、以下の方法を試してみることで、便器の交換費用を安く抑えることができるかもしれません。
補助金を利用する
トイレのリフォーム内容がバリアフリー工事や、節水トイレへの変更に該当する場合、各自治体の補助金や助成金の対象となる可能性があります。
また、介護保険では要支援・要介護認定されている方が安心して過ごせるように、『介護保険における住宅改修』として助成金を利用することができます。
基本的に介護保険に関しては各自治体のケアマネージャーを通しての申請になるため、介護保険を利用したい方は相談してみるといいかもしれません。
組み合わせトイレを選ぶ
トイレのリフォームを安く済ませるには、組み合わせトイレを選ぶのがもっとも効果的な方法です。
組み合わせトイレはランニングコストだけでなく、故障時のメンテナンス性にも優れたタイプなので、部分的に部品を交換することが可能です。
便座を交換することで機能性もアップすることができるのもおすすめポイントの1つです。
トイレの交換工事費込みパックを使う
トイレのリフォームを行うときは、『本体価格+工事費込み』のセットパックを利用すると通常の交換よりもお得です。
業者や店舗によってパック内容は異なるため、保証期間や保証内容を比較するようにしましょう。
トイレの寿命と交換をしたほうがいい症状
トイレを長年使い続けていると、新しいトイレに交換するタイミングがよく分からなくなってしまいますよね。
水漏れや水が止まらないなどのトラブルが起きたときにも、自分で部品を交換して対処してきた方も多いかもしれません。
トイレを長く快適に使い続けるためにも、トイレの具体的な寿命や交換を検討すべきサインについて知っておくようにしましょう。
トイレの交換時期や寿命
トイレの寿命は、一般的に10年〜15年と言われています。
国税庁の耐用年数表でトイレは『給排水・衛生設備、ガス設備』に該当し、15年の耐用年数と定められています。
便器自体の耐用年数は素材によって異なりますが、陶器素材は割れない限り半永久的に使うことができます。
ただ、トイレは便器だけでなく『便座』『タンク内部品』『給排水管』で構成されています。
この上記の内、どれか1つでも交換不可能になった場合は全体を交換する必要があります。
トイレの寿命は便器だけでなく、全体を含めた場合の耐用年数で考えるようにしましょう。
トイレ交換のサイン
トイレ交換をどのタイミングで行えばいいのか分からない方も多いのではないでしょうか?
以下では、一般的なトイレ交換のサイン5つについてご紹介します。
便器の割れ
便器は一般的には経年劣化で割れたり、破損することはほぼありません。
ですがスマホなどの硬いものを落としたり、強い衝撃をぶつけてしまうと、便器にヒビが入ったり欠けてしまうことがあります。
便器本体が破損した場合は、便器の部分的な補修を行うのではなく全体を交換する必要があります。
設置から15年以上使い続けている
トイレを設置してから15年以上が経過している場合、いつ不具合が発生してもおかしくはありません。
故障してから修理対応しようとしても、部品の生産供給が終了していると交換自体ができないリスクがあります。
今お使いのトイレを設置から15年以上使い続けている場合は、新しいトイレの交換を検討してみましょう。
床と便器の間からの水漏れがある
床と便器の間から水漏れしている場合の原因は、主に接地面のガスケットフランジの劣化によるものです。
この場合は便器本体を取り外して部品交換を行いますが、便器の取り外し作業自体に3万円以上の費用が発生します。
トータル的に考えると本体ごと交換した方がお得な場合も多いです。
床と便器の間から水漏れしてくるときは、トイレ交換のタイミングの1つと言えるでしょう。
頻繁にタンクが故障する
トイレタンクはボールタップやフロートバルブなど様々な部品が連動して、水を溜めたり排水を行っています。
水が流れなかったり止まらないなどのトラブルが起きたときは、対応する部品を交換することで対処することが可能です。
しかし、修理しても頻繁にタンクが故障する場合は、トイレ全体を交換するのがもっとも安心できる対処方法だと言えます。
便座の電源が入らない
温水洗浄便座の電源が入らない、正常な動作ができない場合もトイレを交換するサインの1つです。
一体型トイレは部分的な交換を行うことができず、結果的に全体を交換しなくてはならないケースもあります。
組み合わせトイレの場合でも、便座を修理するよりもトイレ本体を交換した方がトータル的にお得になることもあることを知っておきましょう。
早めに便器交換をするメリット
同じトイレを20年以上使い続けていると「うちのトイレは長持ちしてくれて助かる~!」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、基本的に古いトイレは、できるだけ早く交換したほうがお得になることをご存知でしょうか?
古いトイレをこれから先も使い続けていると、大きく損をしてしまうこともあるので注意が必要です。
以下では、早めに新しい便器に交換をするメリットについてご紹介します。
節水効果が高く水道代が安くなる
早めに便器を交換する1番のメリットは『水道代が安くなる』ことです。
20年前のトイレと比べると、最新のトイレは非常に少ない水量で洗浄することができます。
年間の水道代では1万円〜2万円前後の差があるため、10年使い続ければ10万円〜20万円の節約効果!
現在ではタンクレストイレだけでなく、組み合わせトイレでも高い節水効果があるタイプも多く増えています。
トイレの交換は費用は確かにかかってしまいますが、10年で元を取れると考えれば早めに交換した方がお得ですよね。
急なトイレの故障を未然に防げる
毎日当たり前のように使っているトイレがある日突然故障してしまうと、トイレを使うことができず困ってしまいますよね。
トイレは設置から年数が経つほど、故障のリスクが高くなってしまうため注意する必要があります。
故障する前にトイレを交換しておくことで、いざというトラブルを未然に防ぐことができるかもしれません。
補助金を使える自治体がある
自治体によっては、トイレのリフォームに関して補助金を使えるケースがあります。
補助金を使えば経済的な負担を軽くすることができるため、お得にトイレを交換することができるでしょう。
補助金は予算の終了に伴って、使えなくなるようなケースも考えられるので早めに交換する方が安心です。
自分で便器交換はできる?
トイレのリフォーム費用を抑えるために、自分で便器を交換したい方もいらっしゃるのではないでしょうか?
以下では、『便器交換は自分でできるのか?』そして『便器交換のDIYはおすすめできない6つの理由』についてトイレ交換のプロが具体的にご紹介します。
DIYでも便器交換はできる
便器の交換自体はDIYでも可能です。
温水洗浄便座設置のためのコンセント設置や、給排水管の新設に関しては資格が必要ですが、便器の交換自体は必要な資格はありません。
そのため、正しい手順で行えば一般の方でもできますが、便器の交換を自分で行うことはおすすめできません。
自分で便器交換をオススメはしない6つの理由
前述では、『トイレの便器交換はDIYできるが基本的に自分で行うものではない』とご説明しました。
しかし、「なぜ自分で交換しちゃいけないの?」と思われる方も多いかもしれません。
以下では自分で便器交換をおすすめはしない6つの理由についてご紹介します。
便器やトイレタンクはかなりの重量物
陶器製の洋式トイレは総重量が90キロ前後と非常に重いため、誤って手を滑らせて落としてしまうと大怪我のリスクがあります。
せっかく新しく買った便器やタンクを割ってしまうと、余計な費用がかかるため、注意する必要があります。
用意する部品を間違えると作業できない
トイレの便器交換をDIYで行う場合、交換に必要な部品はすべて自分で揃えなければなりません。
トイレの交換に必要な部品は、対応する型番を探して購入する必要があります。
ですが、同じような型番が多いため、はじめての方はとくに間違えてしまう可能性があります。
用意する部品を間違ってしまうと作業することができず、再注文までに時間がかかってしまうことを知っておきましょう。
設置が終わるまでトイレが使えない
自分で便器の交換を行った場合、便器交換が無事に完了するまでトイレを使うことができません。
初心者の方がトイレ交換を行うと、予想以上に時間がかかって日常生活に支障をきたしてしまうこともあります。
同居している家族の人数が多い場合、トイレが使えない時間が長いと困ってしまいますよね。
古い便器の処分費用が高い
取り外した便器は産業廃棄物として処分場に持ち込むか、引き取り業者に依頼する必要があります。
処分費用が必要になるだけでなく、取り外した便器本体を処分するための手間と労力がかかることを知っておきましょう。
便器交換中は下水の悪臭がする
便器交換をしている間は下水管から悪臭がするため、時間がかかればかかるほど下水臭が充満してしまいます。
気分が悪くなって途中で作業が中断してしまうこともあるので、換気をしっかりと行って手際よく作業する必要があります。
経験や特殊工具が必要なことがある
便器の取り外しを行うときに特殊工具が必要なことがあります。
- 塩ビ管のカットが必要なケース
- フランジが固着して外れないケース
- 排水芯が合わないケース
この3つのケースでは特殊工具を用いて作業を行わなければならず、専門的な知識と経験が必要です。
便器の交換はイレギュラーな事態が発生することもあることを知っておきましょう。
自分で便器交換をする手順と必要な工具
自分で便器を交換したい方は『便器交換の手順と必要な工具』について知っておきましょう。
便器交換に必要な工具
便器交換を行うときは、以下の工具を用意しておくようにしましょう。
バケツと灯油ポンプは、便器内に溜まった水を取り除くために使います。
ナットやラチェットは固定金具を取り外すために使いますが、スパナでも代用可能です。
メジャーは排水芯の長さを測るために必要になります。
雑巾は、大きめのものを数枚用意しておくと安心です。
便器交換の手順
便器交換をDIYで行う場合には、大まかに以下の流れで行います。
既設の便器のタイプや種類によっても手順は異なるため、必ず事前に確認しておくようにしましょう。
- 止水栓を閉める
- 便器内・タンク内の水を抜く
- トイレタンクを取り外す
- 便器を取り外す
- フランジを交換する
- 逆の手順で新しい便器を取り付ける
- 止水栓を開け、動作テストをする
止水栓を閉める
便器内の水をすべて取り除くために、給水管の止水栓を閉めます。
ハンドル式の場合は手で閉めることができますが、内ネジ式・外ネジ式の場合はマイナスドライバーを使って閉めましょう。
止水栓は、右方向に回して閉めます。
ただ、サビによって止水栓が固着している場合は、無理に回そうとすると給水管を傷付けてしまう危険性があります。
止水栓が回らない場合は、大本の元栓を閉めて対処しましょう。
便器内・タンク内の水を抜く
止水栓を閉めた後は、タンクのレバーを回してタンク内を空にします。
さらに給水ポンプを使って、便器内に溜まっている水をすべて取り除きます。
トイレタンクを取り外す
トイレの水をすべて抜いたら、トイレタンクの取り外しを行います。
タンクの蓋を取り外し、給水管とタンクの接続を外します。タンクとトイレ本体は便器裏側の密接ボルトで2ヵ所固定されています。
トイレタンクは上方向に持ち上げれば取り外すことができます。タンクの置き場所を確保してから作業するようにしてください。
また、トイレタンクは重量があるため、持ち上げるときは必ず2人以上で行ってください。
便器を取り外す
トイレ本体と床を固定している金具のキャップを外し、ラチェットを使ってビスを取り外します。
固定金具を取り外せば便器を外すことができます。
かなりの重量があるため、2人以上で作業するようにしましょう。
フランジを交換する
便器を取り外したらフランジを新しいものに交換します。
排水ソケットを交換しなければならない場合はガスバーナーやカットソーを使って作業する必要があります。
フランジの交換が済んだら、いよいよ新しい便器に交換します。
逆の手順で新しい便器を取り付ける
便器を取り外したときと、逆の手順で取り付けを行います。
誤って便器に金具や工具をぶつけてしまったり、落としてしまうと便器の破損やひび割れの原因になるため注意しましょう。
止水栓を開け、動作テストをする
便器の交換が終わったら、止水栓を開けて動作テストを行います。
ガタつきがないか?給排水に問題がないか?水漏れしていないか?をきちんと確認しましょう。
便器交換に掛かる時間
便器の交換にどのくらいの時間がかかるの?と疑問に思っている方も多いかもしれません。
交換作業を行っている間はトイレを使うことができないので、あらかじめどのくらいの時間がかかるのか知っておきましょう。
洋式から洋式への交換は3時間
トイレ本体の交換にかかる時間は3時間程度です。
既存のトイレや交換するトイレのタイプによってかかる時間は異なるため、見積もりの際に確認しておくと安心です。
和式から洋式への交換は1日~3日
和式から洋式トイレへ変更する場合、段差があるかどうかによってもかかる時間は異なります。
一般的には1日〜3日程度の期間が必要です。
便器交換はどこに依頼する?
トイレの便器を交換したいけれどどこに依頼すればいいの?と思ってしまいますよね。
トイレの交換を依頼するときは、依頼先によってメリットとデメリットがあるので注意が必要です。
以下では、トイレのリフォームを行う場合の依頼先の特徴やメリット・デメリットについてご紹介します。
水道修理業者に依頼する
水道修理業者は水道まわりのトラブルの修繕対応だけでなく、便器などの設備交換を依頼することも可能です。
インターネットからでも、手軽に依頼することができるのが大きな特徴です。
ただし、業者によって価格が大きいため、選び方を間違えないように気を付ける必要があります。
以下では、水道修理業者に依頼した際のメリットとデメリットについてまとめています。
水道修理業者のメリットとデメリット
水道修理業者のメリットとデメリットはそれぞれ以下の通りです。
水道修理業者のメリット
- 即日対応が可能
- 設置後のトラブルもすぐに対応してもらえる
水道修理業者のデメリット
- 費用が高額になりやすい
- 希望の便器に交換ができない場合もある
水道修理業者は対応スピードが早く、便器の交換が必要なトラブルが発生した場合も最短即日で対応してもらうことができます。
アフターフォローも充実しているため、設置後に不具合が起こった場合もすぐに駆けつけてもらえるのが魅力です。
ただ、水道修理業者にトイレの交換を依頼する場合は価格設定が比較的高いです。
依頼する前に、業者ごとの見積もりを事前にしっかりと見極めて、依頼先を検討するようにしましょう。
また、基本的に水道修理業者は、在庫として持ち合わせている便器の取り付けを行います。
そのため、希望の便器を取り付けできない場合や、取り寄せから設置までに時間がかかるケースもあります。
ネットから工事費込みパックを依頼する
インターネットでトイレの交換について検索してみると、様々な店舗や業者が『便器本体+工事費』がセットになったパックを販売しています。
工事費込みパックは、希望の便器を探している方におすすめのサービスです。
以下では、ネットからトイレ交換工事費込みパックを依頼するメリットとデメリットについてまとめています。
ネット申し込みのメリットとデメリット
ネットから工事費込みパックを依頼するメリットとデメリットは、それぞれ以下の通りです。
ネット申し込みのメリット
- 安く便器交換ができる
- 電子決済など支払方法が豊富
ネット申し込みのデメリット
- 交換まで時間がかかる
- 設置業者と日程の擦り合わせが必要
ネットから工事費込みパックを申し込みを行うと、最安値の本体価格+工事費で依頼することができます。できるだけ安くトイレの交換をしたいという方におすすめの方法です。
また、様々な電子決済で注文することができるのもメリットの1つ。
ただ、業者に直接依頼する場合と比較すると、トイレの交換に時間がかかってしまうこともあるので注意する必要があります。
業者と工事日程の擦り合わせなどを行わなければならないため、便器の交換までにかなりの日数がかかってしまう可能性も考えられます。
工務店や設備屋さんに依頼する
工務店や設備屋さんは、トイレの修理対応だけではなく小規模リフォームも得意としています。
幅広い提案が可能で地域密着型の対応が魅力です。
便器だけでなくトイレ全体のリフォームを考えている方におすすめの選択の1つです。
近くの工務店のメリットとデメリット
工務店や設備屋さんに依頼するメリットとデメリットは以下の通りです。
近くの工務店のメリット
- 近くに店舗があり安心
- トラブルがあっても相談しにいける
近くの工務店のデメリット
- 便器は取り寄せになるので時間が掛かる
- 営業時間外は動いてくれない
工務店や設備屋さんは、基本的に地域に根差した営業を行っています。
近くに店舗があるため、トラブルが起きたときにすぐに相談できるのが大きなメリットです。
ただ、便器などの大型商品は取り寄せしてから作業を行うので、対応までにしばらく時間がかかる可能性があります。
水道修理業者が24時間対応なのに対して、工務店のほとんどは定められた営業時間での対応になるでしょう。
まとめ
トイレを新しく交換すると、快適にトイレを使うことができるだけでなく、掃除やお手入れがしやすくなります。
最新のトイレは節水効果も高く、古いトイレから交換すると年間で1万円~2万円以上も水道代の節約が可能です。
この記事では便器の交換方法や、業者に依頼した場合の費用相場についてご紹介しました。
トイレにトラブルが発生してから交換しなければいけなくなってしまうと、急いで限られた在庫の中から選ばなくてはならず後悔してしまうこともあります。
そうならないためにも、早い段階で便器の交換を検討しておくようにしてくださいね。
水のトラブルなら水の救急隊へ
水の救急隊なら即日対応可能です!
口コミや実績から水道修理業者を比較しよう
水道修理業者を判断する材料として、口コミサイトや公式サイトの修理実績などを確認するのもおすすめです。水道屋さんの口コミをまとめたサイトも多くあるので、そちらを確認したり、SNSを確認するのもいいかもしれません。
地域密着型の修理業者を選べば安心
一刻を争うような水のトラブル発生している場合、水道修理業者をじっくり選んでいる場合ではないと思われる方もいるかもしれません。そんな時は、地域密着型の水道屋さんを選ぶといいでしょう。家の近くの水道修理業者を見つけておけば、早ければ30分以内に修理を始めてもらえるかもしれません。
近くの水道屋さんなら市区町村単位で近くの水道屋さんを探すことができます。