天井から水漏れといえば雨漏りを想像する方も多いかもしれません。
しかし、天井の水漏れはさまざまなことが原因で発生してしまいます。
また、天井からの水漏れは「戸建ての2階」「マンションなどの集合住宅の場合は、上の部屋のトラブル」など、状況によって原因や漏水箇所がが変わってきます。
そこで本記事では「天井から水漏れが起きる原因」「天井から水漏れ時の応急処置方法と対処方法」を紹介していきます。
持ち家の場合と、賃貸住宅の場合で対処する手順を解説していきます。
【この記事を読んで欲しい人】
- いま天井から水漏れしている
- マンションの天井から水漏れして困っている
- 天井から水漏れする原因を知りたい
- 天井からの水漏れの対処方法や連絡先を知りたい
- 天井から水漏れが発生したときの応急処置を知りたい
天井から水漏れする原因
天井から水漏れする原因は主に5つ考えられます。
水漏れの原因によって対処法は異なるため、まずはどのようなことが原因で天井から水漏れしてしまうのか理解しておきましょう。
給水管の不具合
給水管が天井に設置されている場合、経年劣化や冬場の凍結などで破損し水漏れが発生することがあります。
水道管が設置されてから、かなりの年月が経過している場合には部分的な交換だけでなく全体を交換しなくてはならないこともあるでしょう。
給水管からの水漏れを防止するためには、定期的にメンテナンスや漏水調査を行う必要があります。
給湯管
上階に給湯器などを設置している場合は、給湯管から水漏れが発生することもあります。
集合住宅では玄関横の給湯器の給湯配管である、銅管のピンホールからお湯が噴き出してしまうトラブルが起きることも。
給湯器を設置してから10年以上経過している場合には交換を検討しましょう。
天井に設置している断熱材などに多量の水が浸透してしまうと、工事も大掛かりになってしまうため早めの対処が重要です。
排水管の不具合
天井からの水漏れは給水管だけでなく、排水管のつまりや経年劣化が原因で排水管から水漏れが出てしまうことがあります。
排水管は1本のパイプで配管されているわけではなく、各水まわり設備に這うように設置されているため、接続部分が多いのが特徴です。
接続箇所から水漏れが発生している場合には、排水管の部分的な交換を行って対処しなければなりません。
2階にキッチンや浴室、トイレなどを設置している場合には水漏れがないか定期的にチェックを行うことをおすすめします。
雨漏り
天井からの水漏れが、給水管・排水管に伴う原因ではない場合には雨漏りが疑われます。
雨漏りがする場合には水道修理業者では対応することができないため、ハウスメーカーや工務店に依頼しなくてはなりません。
建物は築年数に応じて経年劣化が進み、屋根や外壁、雨どいなどにトラブルが発生してしまいます。
防水加工していたコーティングルーフは紫外線の影響で劣化していきます。
定期的な外壁塗装の塗り替えを怠っていたことが原因でクラックが発生すると、雨水が侵入してしまうので注意が必要です。
以下の状況に当てはまる場合には、天井の水漏れの原因は雨漏りにあるかもしれません。
・築年数が古くメンテナンスをしていない
・屋根が複雑な形状で軒がない
雨漏りが原因である場合には、天井から水漏れが発生するのが雨天時に限定されるため比較的分かりやすいです。
しかし、天井裏の断熱材などに多量の雨水が浸透してしまうと、晴れた後もしばらくは水漏れが続くことがあります。
屋根や外壁の経年劣化による雨漏りは、そのまま放置してしまうと高額な修繕費がかかってしまう恐れがあります。
早めの対処をするようにしましょう。
上の部屋のトラブル
マンションやアパートなどの集合住宅の場合、洗濯機の排水ホースが外れて多量の水が階下に漏水してしまいます。
また、バルコニーの掃除を行った時の排水が原因で水漏れが起きてしまうこともあります。
上の階で急激に大量の排水が行われたときには、排水が追いつかずに下の階に影響がでてしまうことが多いため注意が必要です。
マンションやアパートなどの集合住宅での天井の水漏れは、設備不良ではなく入居者の過失によるものが多いという特徴があります。
ただし、天井から水漏れが起きたときに「上の階の人が原因だ」と決めつけて直接訪問してしまうのは危険です。
住人同士のトラブルに発展してしまうかもしれませんので注意してくださいね。
天井から水漏れが発生したときの応急処置
天井から水漏れしていることに気付いたら、まずは漏水の被害の拡大を防ぐために応急処置を行いましょう。
水漏れをそのまま放置すると被害はさらに深刻化するので、早急に以下の手順で応急処置を行う必要があります。
戸建ての場合とマンションの場合で対処方法は異なるため、それぞれの応急処置の手順についてご紹介します。
戸建ての場合の対処方法
戸建ての天井からの水漏れに対して応急処置を行うときには、以下のものを準備しましょう。
準備するもの
- バケツや洗面器
- ビニールシート
- 大きめのタオル
- 補修用テープ
戸建ての天井から水漏れが発生した場合は、上階に設置してある水まわり設備にトラブルが発生している可能性が考えられます。
水漏れ箇所の確認後に処置するようにしましょう。
焦らずに落ち着いて対応するのがとても大切なポイントです。
- 水漏れ箇所の確認
- 止水栓・元栓を閉める
- ビニールシートか大きいゴミ袋を敷く
- 水漏れ箇所の下にバケツや洗面器を置く
- 水漏れ箇所の対策を行う
- 水道修理業者に依頼する
水漏れ箇所の確認
まず最初にどこから水漏れしているのか、天井の水漏れ箇所を確認するようにしましょう。
天井から水漏れが発生している場合、梁や柱などを伝って複数の箇所から同時に水漏れが発生することがあります。
室内を静かな状況にして「ポタポタ」という音がどの位置から聞こえてくるのかを把握してくださいね。
上階に水まわりがない場合は、屋根から雨漏りしていることもあります。
雨の日にしか水漏れしてこないときは、雨漏りを疑いましょう。
止水栓を閉める
継続的にポタポタと水漏れしている場合には、水漏れしている真上に位置する水栓設備の止水栓を閉めておくようにしましょう。
特にトイレを2階にも設置しているご家庭では便器と床の隙間に水溜まりが発生していないか確認しましょう。
トイレ内の水漏れであれば、トイレの止水栓を閉め、トイレを使わないようにすればOKです。
ビニールシートやごみ袋を敷く
床が濡れている状態で放置していると床板に水が浸透して傷んでしまうリスクがあります。
まずは水漏れによって濡れた床を拭き上げて、ビニールシートを敷いておくようにしましょう。
ビニールシートがない場合にはゴミ袋を広げたものでも代用できます。
家電製品は移動させる
家電製品などが付近にある場合は、水が掛かってしまうと故障や漏電したりする可能性があります。
移動させるのが難しい冷蔵庫などの大型家電は、濡れないようにビニールで覆っておくと安心です。
また、コンセント付近は電源プラグを抜いておくようにしましょう。
水漏れ箇所の下にバケツや洗面器を置く
床にビニールシートか広げたゴミ袋を敷いた後は、水が落ちてくる真下にバケツや洗面器を置いて対処しましょう。
洗面器やバケツなどがないときにはタオルや雑巾を重ねて置いておくと安心です。
代用品として、ペットのトイレシートが役立ちます。
吸水性が高く、水が飛び散りにくいので雨漏りや漏水時の現場では活躍します。
水漏れ箇所の対策を行う
水漏れ箇所をはっきりと特定することができたら、水漏れ部分の修理を行って対処します。
排水管や給水管の接続ナットの緩みが原因の場合には、締め直すことで改善できます。
水まわり設備のパッキンの劣化や給排水管の破損が原因の水漏れは、部品を交換したり、自己融着テープなどを用いて対処しましょう。
水道修理業者に依頼する
戸建てで天井から水漏れする原因が給湯管や排水管の劣化が原因の場合は、必ず水道修理業者に依頼して対処してもらうようにしましょう。
水漏れの原因が分からないときには、プロの業者に依頼して漏水調査をしてもらう必要があります。
そのまま放置していると、水漏れ被害はさらに拡大するので注意しましょう。
マンションやアパートなど集合住宅の場合の対処方法
マンションやアパートなどの集合住宅の上階でトラブルが発生して天井から水漏れが発生した場合は、以下の手順で対応します。
まずはこれらのものを準備するようにしましょう。
準備するもの
- バケツや洗面器
- ビニールシート
- 大きめのタオル
- 補修用テープ
- アルコールや中性洗剤
- ゴム手袋
- スマホ(記録用)
集合住宅の場合には、水漏れしている水が汚水の可能性があるので注意しなければなりません。
滴り落ちてきた水を直接触ってしまわないようにしてください。
天井から水漏れしている場合の応急処置の手順は以下の通りに行います。
- 水漏れ箇所の確認
- 止水栓・元栓を閉める
- ビニールシートを敷く
- 水漏れ箇所の下にバケツや洗面器を置く
- 大家さんか管理会社に連絡する
水漏れ箇所の確認
水漏れが発生してから間もない場合、水漏れがポタポタと落ちてきている場所とは別の場所からも水漏れが発生する可能性があります。
マンションやアパートでは給排水の都合上、設備が同じ場所に配置されているケースが多いです。
そのため、ある程度「どの設備から水漏れが発生しているのか」を予測することが可能です。
トイレなどの天井から水漏れしているときには、汚水の可能性が非常に高いです。
感染症のリスクがあるため注意しましょう。
濡れている箇所を拭き取り除菌する
集合住宅の上の階から漏水している場合、その水の正体が給水管、もしくは排水管からの水漏れなのかどうかを判断することは難しいかもしません。
また、給水・排水管などが水漏れの原因ではなく、上の階で飼育している熱帯魚の水槽が破損して多量の水が床下から漏水しているケースも考えられます。
水漏れの原因が汚染された水である可能性も否定はできません。
ゴム手袋を必ず着用し、捨ててもいいタオルで拭き取ると安心です。
アルコールや中性洗剤などで、しっかりと拭き取り掃除しておくことでカビやシミの発生を防ぐことができます。
ビニールシートを敷き水漏れ箇所の下にバケツや洗面器を置く
天井から水漏れしている箇所の真下にビニールシートを敷いて、大きめのバケツや洗面器を置いて対処します。
近くにある家電製品などを必ず移動し、大型家電などは水がかからないように養生した上で、電源プラグを抜いておくようにしましょう。
床に水が染み込んだまま放置しておくと、退去時に修繕費用を請求されてしまうリスクがあります。
フローリングに水が染み込んだときにドライヤーなどを使って乾かそうとする方もいますが、熱を加えてしまうとフローリングが変形することもあるので注意してください。
賃貸の場合は大家さんか管理会社に連絡する ※天井の水漏れが止まった場合も確実に行う
集合住宅の天井から水漏れが発生した場合には必ず大家さんか管理会社に連絡するようにしましょう。
上階の住人に直接、事実確認を行ってしまうとトラブルに発展してしまうリスクがあります。
住まいの悩みに関しては管理会社を通して伝えてもらうと安心です。
時間が経過すると、上階のトラブルが解消し水漏れが自然に止まることもあるかもしれませんが、絶対に放置してはいけません。
管理会社に伝えておかなければ、退去時に不当な請求をされてしまうこともあります。
写真を撮り被害状況を確認する
天井から水漏れが発生したときには必ず被害状況をスマホやデジカメなどで写真を撮影しておくようにしましょう。
家電製品がどの位置にあり、天井の水漏れがどこから発生しているのかを確実に記録しておく必要があります。
写真で漏水量が分かりにくいときには、動画なども撮影しておくと安心です。
天井からの水漏れを放置するリスク
天井の水漏れがポタポタと軽度な症状に見える場合でも、天井裏を確認してみると広範囲に水溜まりができしまっているかもしれません。
配線に水滴が伝っていたりと危険な状態の可能性があります。
わずかな水漏れも楽観視していると、取り返しのつかない事態に陥ってしまう危険性があるため注意しなくてはなりません。
以下では天井の水漏れを放置するリスクについてご紹介します。
クロスの剥がれやシミ
天井の水漏れが原因で天井のクロスにシミが発生してしまうリスクがあります。
天井の水漏れが原因で室内の湿度が上がると、壁のクロスにまで影響が出るため早めの対処が重要です。
水漏れしてきた水の量によってはシミができてしまったり、石膏ボードが吸水してふやけが発生してしまうようなリスクもあります。
天井の落下
天井からの水漏れを放置していると、ある日突然天井のボードが落下してくる被害が発生することがあります。
水分を含んだボードが水の重みに耐えきれずに割れてしまったりすると、その他の家財道具にまで大きな悪影響を与えてしまいます。
和室の被害
洋室と比べて和室は珪藻土や京壁を使用した左官仕上げの塗り壁など、水に弱い性質のものが多いので注意が必要です。
天井から水漏れが発生して畳に染み込むと、拭き取るだけでは汚れを落とすことはできません。
また、珪藻土や京壁に水漏れによるシミが発生してしまうと他の部分の風合いとの色味に差に違和感がでてしまいます。
シロアリやカビなどの被害が出る
天井に溜まった水は壁や柱を伝って家全体の湿度が高くなってしまう恐れがあります。
湿度の上昇に伴って換気がされていない天井裏はカビなどの被害が発生しやすく、木材も腐食してしまいます。
シロアリなどが繁殖してしまうと、建物の構造上非常に重要な箇所の強度が著しく低下し、建物としての価値が落ちてしまいます。
漏電や火災の恐れがある
天井裏には照明やその他の電気配線が張り巡らされています。
天井から水漏れが起きたときに、その電気配線を伝って水が落ちている場合は漏電の危険性が高くなってしまいます。
シーリングライトやスポットライトに直接水が流れ込んでしまうと、電化製品の故障だけでなくブレーカーの破損による火災が発生してしまうリスクもあります。
水漏れが止まっているのにブレーカーが頻繁に落ちてしまうような場合は、天井裏の水が抜けにくくなっている可能性が高いです。
天井の水漏れ修理を依頼する業者の選び方
天井から水漏れが発生して原因が分からない場合や、給排水管から水漏れが発生したときには業者に依頼して対処してもらうと安心です。
しかし「業者の選び方が分からない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
水道修理業者を選ぶときには以下の3つのポイントに注意するようにしましょう。
水道局指定工事店として登録されているか
水道修理業者を選ぶときには、水道局指定工事店の中から選ぶようにしましょう。
『水道局指定工事店』は各自治体の水道局から適切に給排水製設備の設置を行うことができると認められた業者のことです。
水道局指定工事店は業者のホームページに記載されていることが多いので、依頼前に必ず確認するようにしましょう。
各自治体の水道局のホームページにも指定給水装置工事事業者の一覧が記載されています。
適正な費用相場かどうか
天井からの水漏れ修理費用の相場は20,000円~40,000円前後だと言われています。
しかしながら、水漏れの原因や依頼する水道修理義容赦によって金額は大きく異なってきます。
判断が難しいときには、相見積もりを行うことで修理費用を比較してみましょう。
相見積もりを依頼するときには、見積もりを無料で行っている業者を2~3社絞っておくと安心です。
すぐに対応してくれるかどうか
水道修理業者によって対応スピードは大きく異なるため、少しでも早く対応してくれるところを選ぶ必要があります。
24時間対応可能な業者も数多く存在しているため、その中から選べば急な水漏れにもすぐに対応してもらうことができます。
ただし緊急対応が可能な業者は早朝・深夜料金などが別途発生する可能性もあるため、事前にHPで確認しておくようにしましょう。
水の救急隊なら24時間年中無休で水道トラブルに対応しています。時間帯や祝日対応による割増料金は一切発生いたしません。
火災保険は適用される?
火災保険では契約時に補償の範囲を選択しますが、風災や水濡れを付けているかどうかで適用されるかどうかは変わってきます。
火災保険の補償が受けられるケースは以下のような場合です。
これらのケースに当てはまる場合には火災保険で補償を受けることができる可能性があります。
故意な過失や、経年劣化による水漏れなどが原因で水漏れが発生した場合には適用されませんので注意しましょう。
詳しくは火災保険の契約内容を確認してみるようにしてください。
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そのため、日本全国の水道修理業者や職人さんの技術や対応力の差はかなり大きいです。
サービス・知識・技術・経験・対応力など、同じ水道修理会社の中でも人によって大きな差があるのも事実です。
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『次回もこの人に修理して欲しい』『丁寧な人だったから友達に紹介したい』など、ご希望がございましたら受付スタッフにお申し付けください。
まとめ
この記事では、《天井から水漏れが発生する原因と対処方法》についてご紹介しました。
天井の水漏れは少しでも早く対応しなければ、カビやクロスの剥がれなどの二次被害が発生する可能性が高くなってしまいます。
大切な住まいを守るためにも、水漏れが発生したら早急に応急処置を行い適切な対応をするようにしてくださいね。
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