キッチンや台所で水漏れが発生した時、どう対処していいか分からない方も多いかもしれません。中には余計な経費をかけないように専門業者に依頼せず、自分で直したいと考える方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、キッチンや台所で起こった水漏れに対処する方法を箇所別にご紹介していきます。作業するときの注意点についてもわかりやすく解説していくので、ぜひ参考にして水漏れを直してみてください。
- キッチン・台所の水漏れの対処法を知りたい
- 水漏れを自分で直すには何が必要か知りたい
- 箇所別によってどのような違いがあるのか知りたい
キッチン・台所の箇所別対処法
キッチンや台所で水漏れが起きたときは、原因を見つけることが最優先です。
ただし、水漏れ箇所を発見しても、防水テープなどを巻き、応急処置のみで終わらせるのはよくありません。一時的に水漏れを防ぐことはできても、水漏れの根本が解決していないため、水漏れがさらにひどくなる可能性があるからです。応急処置を施したうえで、状況に合わせて水漏れを直してください。
ここでは、キッチンや台所で発生した水漏れの箇所別対処法をご紹介します。
排水トラップからの水漏れ
排水トラップからの水漏れの場合には、排水トラップ自体を取り外し、シンクの繋ぎ目にあるパッキン、または排水管や排水ホースの繋ぎ目にあるパッキンの交換を行います。
交換用のパッキンとタオル・バケツを用意
排水トラップを取り外す際、水が流れ出るので、水を受けるためのタオルやバケツを用意してください。タオルは使い捨てできるもので、水を拭き取れればどんなものでも問題ありません。また、容量が多く、持ち運びができるバケツを用意しておくことをおすすめします。
なお、パッキンは、サイズやタイプなどを調べ、同じものを用意してください。
- 最初に、既存の排水トラップを取り外します。
パッキンの交換のため、排水トラップを取り外さなければいけません。排水トラップには、排水管や排水ホースがナットで固定されているので、ナットをスパナで緩めて排水トラップから取り外します。排水管と排水ホースを取り外すと、管内に残った排水がこぼれてくるのでバケツで受け取るようにしてください。
- 次に、排水トラップ本体を取り外します。
排水トラップはシンク下の排水トラップの付け根にある大きなナットで固定されているので、ナットがかたく回せない場合は「排水トラップ用スパナ」と呼ばれる排水トラップ専用のスパナを使うと簡単に取り外すことができます。排水トラップのナットを緩めることができたら、排水トラップをシンク上に引き上げるように取り外してください。
ゴムパッキンの交換
排水トラップを外したらパッキンの交換を行います。取り外した排水トラップの古いパッキンを剥がし、新しいパッキンを取り付けてください。
排水トラップの取り付け
パッキンの交換が終わったら排水トラップをもとに戻します。パッキンがずれないように、シンク上から排水トラップを差し込み、ナットでしっかりと締めてください。最後に水を流し、水漏れがなければ修理完了です。
排水パイプ・排水ホースの水漏れ
水道管につながっている排水管や排水ホースも水漏れが起きやすい場所です。考えられる原因として、パッキンの劣化やナットの緩み、ホースの破損などがあります。
ゴムパッキンの劣化
パッキンは交換するのが面倒なこともあり、劣化しているのを確認しても放置している方が多い傾向にあります。
ちなみに、パッキンは10年で寿命を迎えるといわれているので、定期的にチェックし、劣化が確認できたら、すぐに新しいものに交換するようにしてください。
ナットの緩み
ナットも経年劣化により緩みが生じることがあるので、シンク下に潜り込み、排水管と排水ホースのつなぎ目にあるナットに緩みがないか確認してください。もし緩んでいるなら、ナットを締め直します。
一方、ナットが簡単に回ってしまうようであれば、ナット自体に問題が生じていることになります。この場合は交換が必要になるので、近くのホームセンターなどで同型のものを購入し、取り付けてください。
もし同型のナットがない場合は、ホームセンターのスタッフ、もしくはメーカーに確認し、代用できるナットがあるかどうか確かめる必要があります。
最後に水を流し、水漏れが止まっていれば解決です。
接続不良
シンク下を収納として使用しているのであれば、排水ホースに収納物が当たり、衝撃でズレが生じているかもしれません。排水ホースが正しく接続されていない場合、隙間から水が溢れだすことがあります。
一般的な排水ホースは排水管に差し込まれているだけなので、排水ホースがズレて隙間から水漏れが発生しているのであれば、排水ホースを適切な位置に戻すことで水漏れを直せます。
ホースの損傷
排水ホースは塩化ビニールで作られているため丈夫なのが特徴ですが、長年使用していると、経年劣化により破れたり、ちょっとした衝撃でも破損してしまったりします。
なお、排水ホースは熱湯に弱いため、60度以上の熱湯は流さないようにしてください。
排水ホースが損傷している場合は、早急に防水テープで応急処置します。ただし、応急処置ではキッチンや台所の使用水量に耐えることができないため、被害が大きくなる前に交換することをおすすめします。
配管のつまり
排水管や排水ホースに原因が見当たらない場合は、配管のつまりが考えられます。配管のつまりは、使用した油や食べ物カスが配管内で冷えることで、油が固まり、徐々につまりを増幅させ、そこに食べ物カスなどが引っかかることが原因です。
配管がつまると、排水管下部の隙間から水漏れするだけでなく、行き場をなくした汚水が逆流して水漏れを発生させるなどして、衛生的な二次被害も引き起こします。
排管のつまりを解消することが先決ですが、パイプクリーナーなどで解消しない場合は、重度なつまりと考えられます。その場合、高圧洗浄が必要になり、専門業者でなければ対処できません。つまりを自力で解消できない時は、早急に専門業者に連絡してください。
給水管の水漏れ
給水管の水漏れの場合は、ナットの緩みやパッキン、防水テープの劣化が考えられます。自分で対処できることが多いので、正しい対処法を覚えておくことをおすすめします。
ナットの緩み
給水管のナットは蛇口や止水栓の接続部分に使用されています。前述したように、ナットは経年劣化により緩みやすくなるため、ナットをきつく締めることで水漏れを直せます。
パッキンの劣化
給水管のパッキンは、排水ホースとの接続部分に使用されているので、パッキンの隙間から水が溢れていないか確認が必要です。
前述したように、パッキンの寿命は10年といわれています。パッキンの隙間から水漏れがある場合は、新しいものに交換してください。
シールテープの劣化
給水管の蛇口や止水栓の接続部には、水漏れを防ぐために防水テープが巻かれているのが一般的ですが、防水テープも経年劣化するため、隙間から水漏れが起こることがあります。
防水テープからの水漏れを確認したら、古い防水テープを剥がし、新しい防水テープを巻き直しましょう。防水テープはホームセンターやオンラインショップなどで簡単に購入できます。
蛇口の水漏れ
排水管や排水管に水漏れの原因が見つからないときは、蛇口が原因かもしれません。蛇口の水漏れの場合には、パッキンやコーキング剤の劣化が原因であることが多いので確認してください。
パッキンの交換
蛇口のパッキンは蛇口の内部のハンドル部分や吐水口の付け根部分に設置されています。パッキンの交換にはレンチが必要になるので、用意してから作業に取り掛かってください。
蛇口には「単水栓」「2ハンドル混合栓」「シングルレバー混合栓」などさまざまなタイプがあるため、蛇口タイプに合ったパッキンを用意するようにしてください。型や種類が異なると接続できなかったり、取り付けることができなかったりするので注意が必要です。
コーキング剤の劣化
キッチンや台所に使われるコーキング剤は、防水性や気密性を高めるために用いられる隙間を埋める粘土のようなもので、蛇口やハンドルの付け根部分に施されています。寿命は5〜10年が一般的です。
経年劣化によりコーキング剤が剥がれ、そこから水漏れが発生することがあるので、古いコーキングを剥がし、新しくコーキングし直してください。
シンク本体からの水漏れは損傷の可能性
上記の箇所を調べても原因が分からない時は、シンク自体に損傷がある可能性も考えてください。劣化しにくいステンレス製のシンクであっても、使い方次第ではサビや傷みが発生し、そこから腐食が広がり水漏れを起こすことがあるからです。
ちなみに、近年流行している大理石製のシンクは、重いものを落とすだけで簡単に傷がついたり穴が開いたりすることもあります。
しかし、シンクの損傷は自分では対処することが難しいため、早めに専門業者に連絡してください。
交換やリフォームを検討しよう
前述してきたように、キッチンや台所で使用されているパッキンやコーキングなどの交換は、10年が目安となっています。
水漏れ箇所の損傷が激しい場合、長年使用しているキッチンや台所であれば、全体のリフォームも視野に入れて検討するとよいかもしれません。
作業するときの注意点
キッチンや台所の水漏れを自分で対処するときには、以下の3点に注意するようにしてください。
- ナットやボルトは無理やり外さない
- 部品を交換するときは同じものをつける
- 排水管や蛇口の分解や付け替えは業者に依頼する
- ナットやボルトは無理やり外さない
ナットやボルトは無理やり外さない
長年放置しているナットやボルトは、サビなどにより回りにくいことがあります。潤滑油などを使用することで外しやすくなるとはいえ、それでも回らない時はレンチをハンマーで軽く叩きながら回していくのが一般的な方法です。
ハンマーで叩いても回らない場合、ナットやボルトの劣化、損傷が考えられます。無理やり外すと破損する可能性があるので、無理をせず専門業者に依頼してください。
部品を交換するときは同じものをつける
部品を交換するときは、サイズやメーカーを確認し同じものを取り付けるようにしてください。サイズや種類が異なるとしっかり接続されなかったり取り付けたりすることができないからです。
部品の詳細が分からない時は、メーカーに問い合わせることで、販売先を教えてもらえます。製造が終了している場合は、ホームセンターなどに在庫の有無を確かめてください。
排水管や蛇口の分解や付け替えは業者に依頼する
排水管や蛇口の分解、部品の付け替えに不安がある場合は、専門業者に依頼してください。
「元に戻せない」「無理な作業で部品を破損させる」ようなことになれば余計な費用がかかってしまいます。費用をかけずに修理をしたい気持ちは分かりますが、被害を拡大させないためにも無理をせず、専門業者に依頼するのがおすすめです。
まとめ
この記事では、キッチンや台所で起こった水漏れに対処する方法を、箇所別にご紹介してきました。
キッチンや台所で水漏れが発生した時は、まず水漏れ箇所を確認し、原因を突き止めることが最優先です。どこから水漏れが発生しているかを突き止め、正しい方法で対処することで、自分で水漏れを直すことができます。
ただし、自分で対処するのが難しいと感じたときは、無理をせず水道修理業者に相談してください。
早急な判断が求められますが、慌てず冷静に対処することをおすすめします。
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口コミや実績から水道修理業者を比較しよう
水道修理業者を判断する材料として、口コミサイトや公式サイトの修理実績などを確認するのもおすすめです。水道屋さんの口コミをまとめたサイトも多くあるので、そちらを確認したり、SNSを確認するのもいいかもしれません。
地域密着型の修理業者を選べば安心
一刻を争うような水のトラブル発生している場合、水道修理業者をじっくり選んでいる場合ではないと思われる方もいるかもしれません。そんな時は、地域密着型の水道屋さんを選ぶといいでしょう。家の近くの水道修理業者を見つけておけば、早ければ30分以内に修理を始めてもらえるかもしれません。
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